使用症例

有機ゲルマニウム2

2019.5.30

「有機ゲルマニウムの作用の一つとして、抗酸化作用が言われますが、実は有機ゲルマニウムそれ自身にはin vitroで抗酸化作用はありません。
抗酸化物質の誘導作用がある、というのが正確な表現です。
有機ゲルマニウムの摂取によって、体内でビリルビンやウロビリノーゲンが増加しますが、抗酸化作用はこれらの物質によるものです。
ビリルビンはビリベルジンが酵素的に還元されて生成されますが、この還元にはATP (エネルギー)が使われています。わざわざそれだけの手間をかけているのは、抗酸化力を高めるためだと考えられています。
実際、ビリルビンの抗酸化作用は強力で、フリーラジカルの消去能でいえば、αトコフェロール(ビタミンE)やβカロテン(ビタミンA)をはるかに上回るほどです。
実験動物で四塩化炭素を経口投与すると活性酸素が発生して肝障害が起こりますが、有機ゲルマニウムを投与すると肝数値(AST、ALT)の上昇が抑えられることを確認しました。

同様に、免疫の活性化、抗炎症作用、解毒作用についても、有機ゲルマニウムが直接の作用を及ぼしているわけではありません。
免疫については、有機ゲルマニウムは白血球のトール様レセプター(TLR)の抗原認識を高める作用があって、結果、インターフェロン産生が高まり、抗癌作用などが発揮されます。
抗炎症作用については複数の機序があるのですが、まず、有機ゲルマニウムの摂取によって赤血球の代謝亢進が促され、ヘムが増加します。ヘムは肝臓で分解されるときにCO(一酸化炭素)を放出します。そのCOに強い抗炎症作用があります。
また、有機ゲルマニウムを摂取すると、抗炎症作用のあるプロトポルフィリンが増加します。
これは動物ではヘムになる一歩手前の前駆体です。プロトポルフィリンの環状構造の真ん中に鉄が挿入されると、ヘムになります。植物では、中央に鉄ではなくマグネシウムが挿入されてクロロフィルになります。つまり、ポルフィリンは動物にとっても植物にとっても重要な分子ですが、その産生が増加するわけです。
先ほど触れましたプロパゲルマニウムは慢性肝炎の治療薬ですが、COによる肝血流の増大とプロトポルフィリンによる抗炎症作用が薬効の本態だと考えられます。
動物実験でも、肉芽腫の抑制、胸腺重量減少の抑制、体重増加の抑制、抗リウマチ作用など、炎症由来の症状への効果を確認しています。
アミロイドーシスや白内障といった老化に伴う病態に対しても、アミロイド沈着の抑制や白内障の進行抑制作用が示されています。
さらに、骨代謝調節作用があって、過剰な骨吸収の抑制と骨芽細胞の分化促進作用があります。つまり、骨粗鬆症に対しても効果があると考えられます。

なぜ、こんなにも多様な作用があるのでしょうか。
それは、有機ゲルマニウムが、体の不調和を整える司令塔としての役割を果たしているからだと思われます。司令塔とはいっても、有機ゲルマニウム自体があちこちにしゃしゃり出るのではありません。カナメとなるメディエーターに働きかけ、様々な作用を誘導します。
有機ゲルマニウムは、ワンマンスタイルのスタープレイヤーなのではなく、ちょっと引いたところから全体を俯瞰している監督のようなイメージでしょうか。要所要所で各選手を鼓舞し、いいところを引き出し、活躍させる、といった感じです。
有機ゲルマニウムの毒性の低さ、つまり、安全性の高さは、ここに理由があるのではないかと考えています。
自らは抗酸化性も持たず、反応性にも乏しいが、有用物質を誘導することで、生体本来の健康維持機能を引き出しています。優れた教師や監督は、自らでしゃばらず、「ただ示唆し、導く」ものですが、有機ゲルマニウムのふるまいは、まさにそれに近いと感じます。

今、我々が研究しているのは、有機ゲルマニウムの鎮痛作用です。
特に、ATPを介した痛み刺激に対して、有機ゲルマニウムが著効するメカニズムについて、研究しています。
ATPというのは、ご存知のように、生体内でエネルギー通貨の役割をしますが、通常は細胞内に存在します。しかし細胞が壊れると、血中に漏出します。
実はATPは炎症源であり、発痛物質でもあります。細胞が壊れるという現象は、体にとって異常事態なわけですから、ATPにこうした催炎症性の性質があることは、生理にかなったことだと言えます。
この炎症が生体に様々は反応を引き起こします。
たとえば炎症を察知した白血球が現場に向かって組織の修復を行ったり、炎症により神経細胞が痛みを感じたり。そして有機ゲルマニウムには、鎮痛作用があります。痛みの伝達経路に作用して、痛みを緩和します。
経口摂取でも作用を発揮しますが、興味深いことに、経皮的にも効果があります。しかもこの作用は即効性です。虫歯の痛みに塗布してもいいでしょうし、湿布としてやけどなどの患部に貼付することも可能だと思われます。
ただ当社としては、そうした医薬品としての応用よりは、化粧品に配合するなど、誰でも使える形での普及を考えています。
実際、当社の有機ゲルマニウム入りの化粧品は、多くの女性からご好評を頂いています」

有機ゲルマニウムは、もはや、僕の臨床には欠かせない存在になっている。
単剤で使うことはあまりないが、他のビタミンとの併用で非常に大きな効果を上げている。
多様な症状に作用し、しかもナイアシンによるホットフラッシュのような副作用がなく、使いやすい。このあたりが、ビタミンCによく似ていると思う。
あえていえば、値段がちょっとお高いのが難かな^^;でもそれだけの価値は十分にあると思う。

すでに臨床で効果を実感していたが、改めて有機ゲルマニウムのプロフェッショナル(それも生半可に詳しい程度ではなく、世界一詳しい現役研究者)に直接話を聞いて、理解が深まった。
中村さんから頂いたパンフレットによると、有機ゲルマニウムを脳障害児95人に投与した研究があって、先天的なもので決して治らないと思われている症状(IQ低値、自閉症など)に対しても著効したという。
子供でも安心して使えるぐらいだから、大人が日常の健康維持に使う分にも、何ら問題ないだろう。
興味のある方は一度試してみてください。

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