以前の記事で、「パーキンソン病(PD)は毒の病気」と言いましたが、最近そのことを裏付ける研究が出ました。
「ゴルフ場から1マイル(約1.6km)以内に住む人は、6マイル(約9.7km)以上離れて住む人に比べて、パーキンソン病(PD)を発症するリスクが126%高い」
「ゴルフ場周辺の水が飲料水として供給されている地域では、特に影響が大きい。使用されている農薬(パラコート、ロテノンなど)が発症に関連している可能性がある」
「ゴルフ場の近隣住民のPDの発症率は一貫して高く、その距離が遠くなるほどリスクは直線的に低下していた。ゴルフ場から遠くに住む人ほど発症リスクが低かった」
「ゴルフ場のある水道供給地域で地下水を使っている住民は、ゴルフ場のない地域と比べて発症率がほぼ2倍だった。また、私設の井戸を利用する人に比べて発症リスクは49%高かった」
すでに先行する研究で農薬と神経疾患の関連性は分かっていたことではあるけれど、これほど明確に事実を突きつけられては、やはりショックです。
研究の主張は明確です。
「ゴルフ場の近く(1.6km~4.8km)に住むとPDの発症率が2倍以上になる」
農薬や除草剤、殺虫剤をこれでもかというぐらいに散布するのだから、空気の汚染はもちろん、地下水も汚染されて、それが近隣住民の健康をむしばむということだ。
「疫学はこのように使うのだ」というお手本のような研究で、公衆衛生的にとても有意義だと思う。たとえば「高圧電線の近くに住む人は白血病の発症リスクが高い」ことはすでに多くの人が知っていて、実際高圧電線の近くの不動産物件は、そうじゃない物件と比べて値段が落ちる。公衆衛生の知識が市場価格に影響を与えているわけです。
今回の「ゴルフ場とPDの関係性」の論文も多くの人が知ればいい。ゴルフ場が自然環境に対して、また、人間の健康に対して、どれほど過大な負荷をかけていることか、多くの人が意識するようになれば、世界は少しでもいい方向に進むだろう。
70代女性がパーキンソン病を主訴に2024年7月27日来院した。
「2年ほど前から歩きにくくなってきて、パーキンソン病と診断されました。PDのせいで動きにくくて、それで転んで骨折して、股関節を人工のものに変える手術をしました。
10年以上前から糖尿病で、最初は薬だけだったけど、今はインスリンを注射しています。他にも何かと持病があって、いま飲んでる薬はこんな具合です。
『トラゼンタ、ジャディアンス、メトグルコ、キネダック、エブランチル、タケキャブ、ロスバスタチン、フィコンパ、デュロキセチン、ドパコール』
ちなみに、主人は私よりもひどいパーキンソン病で、手足が硬直して動かず、現状、点滴で命をつないでいるような状態です。
コロナワクチンは4回打ちましたが、特に体調不良は感じていません」
何がこの人のパーキンソン病の原因なのか。パーキンソン病は毒の病気だから、身の回りにあるあらゆる毒が容疑者である。
旦那さんがPD発症者というのもヒントで、夫婦そろってPDに罹患というのは、環境要因を疑わせる。
この人は中国地方の某県にお住まいで、都会というよりは田舎である。周囲に畑がないか、あるいはゴルフ場がないか、聞いてみると、「畑もあるし、ゴルフ場もある」
家の環境はどうですか?シロアリ駆除とかネズミ駆除とか頻繁にやってませんか?蚊とかゴキブリを見つけたらすぐに殺虫剤で殺す、とか、庭に除草剤をまいてるとか、どうですか?
「もちろん、殺虫剤も除草剤も使います」
また、夫婦そろってコロナワクチンを複数回接種してるけど、コロナワクチンはPDの発症リスクである。
小島勢二先生の研究より
多種多剤併用の薬漬けで、薬もPDの発症リスクを高める要因である。特に、スタチン系薬剤は糖尿病の悪化因子でもあるので、すぐにでもやめたいところだ。
やるべきことは、まず、徹底した毒の除去。「疑わしきは罰する」姿勢で、身の回りの毒を除去し、食生活を改善し、意識的に汗をかいて解毒に努めるなど、生活習慣を整えていく。さらに、適宜必要なサプリも併用する。
ゲルマニウム、ヨウ素、ナイアシン、ワクチン除去散などをオススメした。
2025年5月16日再診
「震えとか動きの具合は、全体的によくなっています。手は、こんなふうに手のひらを上に向けると震えるけど、手のひらを伏せるとマシです。
主人のことですが、PDで亡くなりました。最後は筋肉が変な具合に拘縮して、手を挙げたままの格好で亡くなりました。ああいうふうになりたくないという思いもあって、それで一生懸命治療しています」
決して完治とは言えないけれど、少しずつよくなっている。理想的には完治を目指したいけれども、許容できる範囲であれば、症状と共存という形でも構わない。
パーキンソン病は不治の病ではない。毒の病気なのだから、毒出しを意識すれば、ある程度までは必ず改善するものです。