西洋医学が垂れ流してきた誤った医学情報は無数にある。「塩分の過剰摂取により血圧が上がる」「卵を食べるとコレステロールが上がる」「脳の疲労回復には甘いものが必須」「骨の健康にはカルシウムが必須。牛乳を飲もう」など、皆さんも何となく聞いたことがあるだろう。これらはすべて、現在では否定されている。”現在では”というか、宣伝が始まった当時からこれらに反するデータはあった。しかし製薬会社、食品業界など様々な団体の思惑のもと、これらはまるで医学的真実であるかのように国民に広く知れ渡ることになった。
特に罪深いのは「塩分により高血圧が起こる」のデマだと思う。なるほど確かに、科学的に精製した塩(NaCl;塩化ナトリウム)の過剰摂取は、あまり好ましいことではないかもしれない。しかし未精製の天然の塩には、むしろ血圧を安定させる効果がある。
『天然塩の高血圧および腎障害に対する保護作用』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5328355/
ネズミに精製塩か天然塩を入れたエサをやり、血圧、腎機能がその前後でどう変化するかを調べた。
精製塩群(濃度4%)、天然塩群(4%)、精製塩群(8%)、天然塩群(8%)、コントロール群の5つのグループに分けて、15週間それぞれのエサを食べさせ続けた。
結果、15週間後、天然塩群(4%、8%)では収縮期血圧、拡張期血圧とも有意に低下していた。精製塩群(8%)では他の群に比べて著明な血圧増加が見られた。
精製塩群(4%、8%)、天然塩群(8%)ではエコー心電図で異常が見られたが、天然塩群(4%)は正常だった。
血中レニンやアルドステロンの濃度は高塩分群(8%)で低かったが、血中電解質濃度はすべての群で同等レベルだった。
精製塩群(4%、8%)では、腎臓の病理的な異常があり、糸球体硬化指数も高くなっていたが、天然塩群(4%、8%)ではコントロール群と同様、正常だった。
要するに、塩は塩でも天然塩なら血圧が上がることはないし、何ならむしろ血圧が下がっていた、という話。
こういう声は患者からも聞こえてくる。20代男性患者が語る。
「検診で高血圧を指摘されたことがきっかけで、いろいろネットで調べるようになりました。最初、マグネシウムがいいということで飲んだのですが、どうしても下痢をします。マグネシウムのサプリを複数試しましたがどれもダメで、液体のマグネシウムやにがりもダメでした。腸が敏感なせいか、すぐに下痢になります。
どうしたものかとさらに調べてたとき、天然の塩がいいという情報を見つけました。天然の塩には1gあたり30㎎のマグネシウムが含まれていて、他にも微量ミネラルが様々に含まれていて利用効率もいい、ということでした。試してみたところ、確かに効きました。上の血圧が140~150ぐらいあって、20代の割には高すぎると自分でも思っていましたが、それが110くらいに落ち着きました。
妙な気持ちです。”塩は血圧が上がるからいけない”というのが世間の常識のところ、事実は真逆。塩で血圧が下がったわけですから。こういうのを我が身で実際に経験してしまうと、マスコミの言うことって嘘ばっかりなんだろうなと思います」
天然塩に含まれるマグネシウムなどの各種成分が、収縮しがちな血管平滑筋をいい感じにゆるめてくれた、ということだろう。
「高血圧の背景には交感神経の優位がある」という方向からアプローチするなら、CBDオイルを使うのもいい。
『カンナビジオール1回分で健常被験者の血圧が低下した~無作為化比較試験』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5470879/
さらに有機ゲルマニウムもいい。海外文献だがこのような記述がある。
「高血圧にしたラットに有機ゲルマニウムを投与すると、血圧が正常化した。注目すべきは有機ゲルマニウムによる”適切な”降圧効果である。つまり、有機ゲルマニウムは過剰に投与しても、血圧が下がりすぎることがなく、ただ通常レベルに低下させただけだった。これは他の多くの降圧薬には見られない有機ゲルマニウム特有の効果だった」
https://nutritionreview.org/2013/10/germanium-ge132/
天然塩、CBDオイル、有機ゲルマニウム。
それぞれ別物でありながら、血圧を下げるという同じ働きをするのがおもしろい。病態を改善する方法は、ただ一通りではないんだな。
これらを同時に使えばどうなるだろう。特にどれがが効いたかは分からなくなるが、相乗的な効果が生じる可能性もあると思う。
ある女性患者に、液体マグネシウム、CBDオイル、有機ゲルマニウムを勧めたところ、体調不良が改善した。
よかった。どれが効いたか分からないが、臨床は結果がすべて。治らなければ患者は満足してくれない。「理屈上はこのサプリが効くはずなんだけどなぁ」は通じない。とにかく、結果が出てよかった。
この話には続きがある。
この女性患者は愛犬家で、小型犬を3匹飼っている。どの3匹も何かしらの不調がある。マグネシウム、CBDオイル、有機ゲルマニウムの効果を実感した彼女は、きっと犬にもいいに違いないと直感し、これらをエサに混ぜて摂らせてみることにした。
「マグネシウムはエサに5滴ほど垂らします。CBDオイルはスプーンに2滴ほど垂らして、それをごま油で薄めて、それを3匹それぞれのエサに分けて与えます。有機ゲルマニウムはごく少量の粉末をそれぞれのエサに振りかけます。
そういうふうに摂らせて2か月が経って、みんな明らかに元気になってきました。
あるメスの1匹は、この2年間散歩に全然出ようとしなかったんです。抱っこしてハーネスをつけようとすると怒ります。獣医に連れて行って血液検査したり何やかんやいろいろ検査しても、原因はよく分かりませんでした。「数値や検査に出ない痛みとかがあるのかもね」って獣医に言われました。
でも最近、散歩に行けるようになったんです!抱き上げてハーネスつけても怒らないし、玄関の段差をちゃんと降りて。全然散歩を嫌がらないんです。2年間散歩に行けなかった子が、散歩に行けるようになったんですよ?本当に驚きました。
もう一人、オスの子がいて、子犬のときからてんかんの持病があって、ときどき発作がありました。でも、てんかんが全然出なくなりました。月に何回かはけいれんしていたのに、ここ2か月まったく出ていないというのは、いつもにないことです。
あと、もう一人オスの子がいて、この子は食欲にむらがあって、ご飯を全然食べないこともありました。でもそういうことがなくなって、今は安定して食欲があります。
あ、そうそう。散歩に行かなかったメスの子なんですが、歯の異常があります。左上の奥に乳歯が一本残っていて。そのせいで歯周病があって、エサを食べるとき、右でしか噛まないんですね。痛みを避けてるんだと思います。でもそれがいつのまにか、ちゃんと両方で噛むようになっているんです。
マグネシウムが効いたのか、CBDオイルが効いたのか、ゲルマニウムが効いたのか、何が効いたのかわからないんですが、とにかく、ワンちゃんはみんな元気になりました」
そう、確かに何が効いたのか分からない。
ちなみに、てんかんに対しても、マグネシウム、CBDオイル、有機ゲルマニウム、すべて有効性を示すエビデンスがある。ここでもやはり、これらは薬効的に似ている。
動物にはプラセボは一切通じない。人間なら「高価なサプリなんだから」とか「毎日わざわざ飲んでるんだから」という意識が暗示になって薬効を発揮することもあり得るが、動物相手にそういう効果は期待できない。獣医の世界は、その点人間相手の医療よりシビアである。
逆にいうと、動物で効いたということは、本 当 に 効 い た、ということである。