2020年12月

2020年

有機ゲルマニウムの治験1

2020.12.29

「放課後等デイサービス」ってご存知ですか?デイサービスといえば高齢者が利用する介護サービスをイメージするだろうけど、「放課後等デイサービス」は、ざっくりいうと、その子供版。障害のある就学児向けの学童保育のようなサービスだ。
僕の知り合いにこの「放課後等デイサービス」の施設を経営している人(T氏)がいる。T氏と雑談しているとき「発達障害には有機ゲルマニウムがいい」という意味のことを言うと、T氏、にわかに興味を示し「そんなにいいものなら、うちの利用者にも効くか?」「効くと思います」「処遇困難というか、手を焼いてる子が何人かいる。そういう子にも効くか?」「少なくとも、症状軽減のお助けにはなろうかと思います」そういうやりとりがあった。

「効くと思います」というのは僕としてはずいぶん控えめな表現である。「絶対効きます」と断言してもいいのだけど、あえて控えめに言うことにしている。僕の臨床経験的には、発達障害に対する有機ゲルマニウムの有効率は100%である。効かなかったためしがない。ただ、患者(およびその家族)が求める基準は人それぞれだから、患者満足度100%とはいかない。「少しでもいいから症状を回復させてくれ」という患者にとっては充分満足のいく結果だったとしても、「普通児と変わらないレベルまで回復させてくれ」と求める水準の高い患者にとっては不満、ということはあるだろう。それゆえ、僕はあえて控えめに言う。もちろんゲルマニウムによって”よい方向に変化する”ことは間違いなく、この意味でゲルマニウムの有効率は100%である。

放課後等デイサービスを利用する児童には、知的障害や自閉症、ADHDなどの発達障害を持つ子供が多い。僕は想像するのだけど、こういう施設を利用するすべての児童が有機ゲルマニウムを服用するようになればどうなるか?施設の負担は半減し、親にとっては子育ての負担が半減するだろう。児童にとっては、生きることの苦しさが半減し、文字通り、人生が変わるだろう。子供は、国の未来である。障害の負担を取り除かれた人々が本来のパフォーマンスを発揮できるようになれば、日本の未来はますます明るいものになるだろう。

ただ、ネックは金銭面である。有機ゲルマニウムはやや高額である。障害を持つ親にとってみれば「有機ゲルマニウム?聞いたこともないな。しかも高い。そんな得体の知れない高額商品に金は出せない」となるだろう。
T氏はゲルマニウムに興味を持ったが、自腹で購入して施設利用者に提供する、とまではさすがにできかねた。

浅井ゲルマニウム研究所の研究部門取締役の中村宜司さんはときどき出張で関西に来られる。そのたびに僕と食事をし、近況について互いに話をする。今年6月、中村さんが神戸に来られた際、僕は中村さんとT氏を引き合わせた。その際、中村さんに「障害を持つ施設利用者数名に有機ゲルマニウムを投与して、その効果を見たいと思っています。有機ゲルマニウムを無償で提供いただくことは可能でしょうか」と頼んでみた。
T氏は、僕の話を一応聞いたとはいえ、まだ有機ゲルマニウムの効果について半信半疑である。ただ、処遇困難の利用者が少しでもよくなれば、と思っている。
僕としては、RCT(無作為化比較試験)ができればおもしろいなと思っていた。有機ゲルマニウムのRCTは恐らく行われたことがないはずで、有機ゲルマニウム投与群とプラセボ投与群に分けてその変化を評価すれば、有機ゲルマニウムで著明な改善が見られるに決まっている。決まっているが、その改善がRCTで確認されることの意味は極めて大きい。医者の臨床報告や改善を実感した「患者の声」がいくら集まっても、それは主観の域を出ない。しかしRCTで確認された有効性は、客観的な科学である。エビデンスレベルが一段違う。ゲルマニウムの有効性が客観性をもって示されることは、中村さんにとっても悪い話ではないと思った。
しかし、それでも、中村さんにとってみれば「タダでゲルマニウムちょうだい」と言われているわけで、ずいぶん虫のいい要求だなとも思う。断られても仕方ないと思っていた。
ところが中村さん、「困っているお子さんを助けることができるなら」と、この話を受けてくれた。これは中村さんが純粋に、T氏の理念に共感したからである。決して僕の考え(「ゲルマニウムの有効性がRCTで裏付けられたら、宣伝する一助になるだろう」)に乗っかったのではない(笑)

これで有機ゲルマニウムを調達する金銭面の負担が免除された格好である。さて、あとは被験者をつのるだけ、ということになったが、残念ながら、集まった被験者は2人だけだった。「ただでゲルマニウムを飲ませてくれる」という、ゲルマニウムの何たるかを知っている人からすればこれほど”おいしい”話はないはずだが、施設利用者はゲルマニウムのことを誰も知らない。安全性は十分に確立していると説明しても「そんなわけのわからないもの、飲みたくない」という人が予想以上に多かった。また、治験に参加するとなれば僕のクリニックに定期的に通うようにして欲しい、と条件を出したことで参加を思いとどまった人もいる。「わざわざ神戸まで通わないといけないの?定期的に病院受診するなんて、何だかうちの子が病気みたいじゃないの」とにかくイヤ、ということに決めれば、イヤである理由はいくらでも作り出せるものである。こうして最終的に集まった被験者は、わずか2人ということになった。しかもこの2人は兄弟(7歳男児と5歳男児)っていう^^;

同じ家に住む兄弟2人となれば、RCTもへったくれもない。ただ単純にゲルマニウムを投与し、その改善ぶりを評価する、というスタイルにならざるを得ないが、それでもいいと思った。
僕はこれまで多くの人にゲルマニウムを使ってきたが、その相手は、僕のクリニックに来た患者ばかりである。患者のなかには「ゲルマニウムを使ってみたい」と希望して来られる人も少なくない。つまり、待ち受ける僕のところへ来た人だけが、僕の治療対象だった。
しかし今回は流れが違う。いわば、僕のほうから動いて、”患者を探しに行った”のである。そうして見つけた2人である。ゲルマニウムの何たるかについての予断は一切ない。
しかもこの2人の症状(7歳児がADHD、5歳児が自閉症)は極めてひどく、おまけに家庭環境も悪かった。両親が逮捕されて刑務所にいるため子供らは母方の祖父母宅で暮らしているのだが、荒れる子供らを祖母が怒鳴り散らし、近所から虐待を疑われて児童相談所に通報されたことも一再ならずある。T氏が対応に苦慮するのももっともだった。このままではこの子供らの将来は明るくないだろう。明らかに、何らかの変化が必要だった。
チャレンジングな症例ほど、結果を出すのがゲルマニウムである。どうしようもないと思われる状況だが、ここでもやはり、ゲルマニウムがきっちり”奇跡”を起こしてくれた。
長くなるので詳細はまたの機会にしよう。

 

統合失調症からの帰還

2020.12.15

いつも両親に付き添われて受診する20代女性。今日、診察室に一人で入ってきた。
「あれ?ご両親は?」
「いえ、大丈夫です」
「ああ、そうですか。調子はどうですか」
「特に問題ないです」
そういう具合に一通りの会話を終えた後で、両親が診察室に入って来られた。
お母さんがいう。
「先生、どう思われましたか?」
どうって、普通ですね。何の問題もなく会話できました。
「そうでしょう。それを見てもらいたくて、まず、一人で入らせました。
ここに初めて来たのはちょうど去年の今頃で、ほぼ1年が経ちました。先生、そのときこの子がどんなだったか、覚えていますか?
まともに話すことさえできなかったんです。それが今では、普通に話せるようになりました」

【症例】20代女性
【主訴】統合失調症
発症は高校生のとき。しかし振り返ってみれば、中学生の頃から独語が多いなど発症の予兆はあった。しかし母親は何かのストレスだろうと思って気にも留めなかった。
高校生のとき、学校で独語が止まらなくなり発症。投薬治療が始まったが、症状は一進一退。薬で落ち着いているときもあるが、そうでないときは、感情面での抑制がきかず、人を罵倒したり卑猥な言葉を叫んだりした。
当院初診は2019年12月28日。ナイアシン、ビタミンC、カンジダ対策など複数のサプリを試すも、著明な改善は見られない。
2月。有機ゲルマニウムを開始。これをきっかけに状況が好転し始めた。まずテレビが見れるようになった(以前は理解力も集中力もなく見れなかった)。さらに、会話の際にきちんと話し方を組み立てて話すようになり、冗談さえ言うになった。
9月。CBDオイルを開始。さらに穏やかになった。母は「どんなサプリよりも効いたな」という印象。寝る前に飲ませるとかえって不眠になることが2回ほどあったため、服用するのは朝、舌下に3滴のみ。
「たったの3滴で効くの?」と思われるかもしれない。
そう、たったの3滴で、人 生 が 変 わ り ま す。それぐらいに、劇的に効きます。
11月。すでにマグネシウムのサプリを飲んでいたが、そこににがりを追加。積極的に摂取するようになったところ、さらなる”改善の階段”をのぼった。
お父さん「ずいぶんよくなったなと思っていましたが、会話の受け答えがさらによくなりました。表情も穏やかになって。切れていた脳の神経が急につながった印象です。本当、急によくなった印象です」

お母さん「発症して3年。ここに通い始めて1年。やっとここまで来たか、と思います。
何が一番効いたのか、分かりません。ゲルマニウム、CBDオイル、マグネシウム。それぞれが、それぞれの仕事をして、今の改善があると思います。
もちろん、完治したわけではありません。オランザピン5mgは続けています。それでも、かつて飲んでいた薬の量と種類を考えれば、ものすごい改善です。以前はそれだけの薬を飲んでさえ、感情が爆発して暴言を吐いたりしていましたから。

改善に伴って、飲むサプリを少しずつ減らしています。たとえばナイアシン。以前は500㎎錠を朝昼夕に2錠ずつ飲んでいたのですが、今はそんなに飲んでいません。正確には、飲めないんです。ホットフラッシュがひどく出て、かゆがります。我慢して続けていたのですが、頭痛がして、さらには吐き気までするようになりました。今は500㎎を朝夕1錠ずつだけです。以前は1日3000㎎飲んでもケロっとしてたんだけど。

CBDオイルの効果は、うわさに違わず、劇的でした。こんなに素晴らしいものが標準治療じゃないのが不思議です。
マグネシウムは、”最後の一押し”、として効いたのかなと想像しています。食事を改め、いろんなサプリを試し、ゲルマニウムでよくなり、CBDオイルでさらによくなった。そこにマグネシウムがさらに相乗的に効いたのかなという印象です。

ねぇ、先生。私、変なこと言うようですけど、この子が3年ぶりに私たちのもとに”帰って来てくれた”感じがするんです。
今、普通の日常生活を送っています。私が洗濯をしたら、この子がたたんでくれて。食事の片付けとか手伝いもしてくれる。「今日は資源ゴミの日だから」というと「いや、今日はゴミの日じゃないよ」とむしろ私の間違いを指摘したりする。ここに来る以前、しゃべることさえできなかったことを思えば、この日常が、私には夢みたいなんです。
今、この子は電車で1時間かけて就労移行の施設に通っていて、それが終わればジムに行って、帰ってきたらご飯を食べて、家事を手伝ってくれて、それで寝て、という毎日です。
ちょっと怒りっぽかったり認知のズレも少しあるけど、以前と比べたら何ということはありません。前は激高したら、本当に手が付けられませんでしたから。
最近、中学生以前のこの子の面影をよく感じるんです。症状に隠れて見えなくなっていた、この子本来の性格ですね。見えないせいで、私も長く忘れていました。
でも最近、”そうそう、この子はこういう穏やかな子だった、こんな感じの子だった”、というのを、思い出すんです。そう、この子、3年ぶりに、ようやく帰って来てくれたんです」

 

憑依とうつ病

2020.11.27

【症例】50代女性
【主訴】抑うつ
【現病歴】2019年9月から当院に通院されているが、症状はよくなったり悪くなったり。
本日受診されたが、珍しく旦那さんと一緒に来られた。
「調子は9月頃よりはよくなっているようですが、ここ2,3日すごく悪かった。一日中ずっと家にいて、何もしない。食欲もないし、外にも出れない。風呂も入らないし歯も磨かない。とにかく何もする気がなかったようです。でも今日はちょっとマシで、こうやって診察に来れました。
先生ね、いきなりですけど、霊って信じますか?
妻のこの症状は、霊的なものから来てるんじゃないかなって思うんです。そういうよからぬ波動から身を守る方法、魔除けみたいな方法があれば教えてもらいたいのですが」

予想外の言葉に面食らった。僕は医者であり、霊能力者ではないので(笑)
ただ、この手の要望に対するアドバイスがまったくできないわけではない。それについては後述しよう。
それよりもまず、事情を聞かせてください。どういうことですか?
「妻は、もうここ十数年、年間を通じて半分くらいはしんどいんです。まず、盆の時期、7月頃に憑りつかれます。そう、”憑依される”、ということです。「あ、来そうだな」っていうはっきりした予感があって、で、”入ってくる”。そうすると一気にしんどくなります。
僕の友達で接骨院やってる人がいて、その人、”見える”んだけど、彼に言わせると、妻は典型的な憑依体質なんだそうです。

ほら、霊感っていう言葉、あるでしょ。霊感には2種類あって、ひとつには”見える”タイプ、もうひとつは”触られる”タイプ(憑りつかれるタイプ)で、妻は完全に後者です。霊を見ることはできません。ただ、憑依されたのを感じるだけです。
でも次男が”見える”タイプなんですね。「あー、明らかにおかしいな」ってときに、息子に「どう?憑いてるやろ?」って聞くと、教えてくれる。「うん、ばっちり憑いてる」というときもあれば「憑いたり離れたり、ふわふわしてる」みたいなときもあったり。

その次男も、霊的な症状に悩んだことがあります。
ずっと頭痛があって、いろいろな病院をまわったけど改善せず、最後、三都ブレインクリニックで診てもらったときに、「気の流れが悪い。ちゃんとご先祖様に感謝してるか?墓参りに行った方がいい」と言われました。そこで桂枝加竜骨牡蛎湯を処方されました。墓参りが効いたのか漢方が効いたのか、その後いつの間にか頭痛は消えました。

先月、妻を霊能者に見てもらったんですね。名前と生年月日を書いて、こう、霊視するわけです。すると霊能者が、「今、病院に通って薬飲んでるでしょ?」
一時期抗うつ薬みたいなのを飲んだこともありますが、体に全然合わず、今は飲んでないものですから、「いえ、飲んでませんけど」って答えると、
「おかしいな。明らかに病院に行ってると思うんだけど」
そういう問答があって、「ああ、ナカムラクリニックには通ってる、でも飲んでるのは、いわゆる薬ではないです」って。
それで霊能者が言うんです。「この先生との相性はすごくいいから、まずはここに通って、しっかり治してもらいなさい。それでちゃんと免疫を整えなさい」って。
妻は確かに、先生のブログとかよく読んでるんです。他にもいろいろ霊視で当たってる指摘がありました」

霊がどうのこうの、という話を、非科学的として一蹴する医者もいるだろう。それは分からなくもない。医者は一応、科学者のはしくれだから、理(ロジック)の成り立たない精神とか霊の話を敬遠する気持ちはわかる。でも僕は、そっち系の話、むしろ好きです(笑)

この患者の症状は、いったい何だろうか?
確かに、治療に難渋している。初診から1年以上経つのに、症状は一進一退。食事指導し、抑うつに効くと思しき栄養素をいくつか勧めたが、ぱっとしない。
そこに「治療が効かないのは霊のせいではないか」という示唆があると、なるほど、そういう影響もあるのかな、と思う。こういうのはまんざらオカルトというわけではなくて、かつては「狐憑き精神病」という診断があった。本人は「狐に憑りつかれた」と思っている。だから、きっちり”除霊”すると、症状もケロッと治ってしまったりする。

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以前のブログで、『医師が語る霊障』(橋本和哉著)という本を紹介した。著者の橋本和哉医師は”気当て診断法”で霊的な面から診察と治療を行っている。この本のなかで、アイヌ帯、タンカレー、桂枝加竜骨牡蛎湯などに魔除け効果があると紹介されている。
この患者にもこの本の一読を勧めた。

人間は、体と心、である。現代医学は「体」に偏重しすぎで、「心」をすっかり置き去りにしているきらいは確かにあると思う。
霊が実在するのかしないのか、僕は知らない。ご先祖への感謝を忘れたり墓参りをおろそかにすれば体調不良に見舞われるのか、そのへんの理屈は全然わからない。ただ、そういう視点を導入することで「心」が見たされ、それで不調が改善するのなら、それで全然いいじゃないの。しっかりご先祖に手を合わせるといい。
ただ、個人的には、そういうアプローチは、本当に最後の最後、「もう何をやっても全然効かない」という一番最後までとっておきたい。
食欲不振、睡眠不良、外出忌避。シンプルに「うつ病」の症状なんだよね。有機ゲルマニウムの増量とかCBDオイル、セントジョンズワートとか、まだまだ試してみたいアプローチがあるんだ。そういうのを一通り全部やって、それでもダメだったら、そのときには僕も霊能者にお願いに行こう。

しかしこの患者を見た霊能者が、僕との相性がいいと言ってくれてよかった。逆だったらきついよね。「この医者だけは行ったらアカン!相性最悪や」とかね(笑)

 

グルタミン酸と自閉症

2020.11.25

水銀やら何やら、よからぬものが脳内に入ると、グリア細胞が活性化される。するとグルタミン酸受容体(NMDA受容体)が刺激され、さらにTNFαも分泌される。要するに、脳内は炎症で燃えまくっている状態で、同時にフリーラジカルも大発生している。
結局この状態の何がよくないのか?ミトコンドリアの機能低下である。
ミトコンドリアは細胞内のエネルギー(ATP)産生器官だが、炎症が起こっている状況下ではエネルギーを作れない。ニューロンでのATP産生が低下すると、神経炎連珠(neuritic beading)という独特の病理像が出現する。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15640150/

ミトコンドリアのシナプスへの移動(軸索輸送)はATPの供給量に依存している。ATPが低下するとミトコンドリアが移動せず、グルタミン酸などの興奮毒性をもろに受けることになる。さらに、ミトコンドリア内にカルシウムが蓄積し、ミトコンドリア機能がますます抑制されることになる。

 

Blaylock博士「つまり、病態の核心にはミトコンドリアの機能障害があります。すると、興奮毒性への感受性が高まります。動物実験では、ミトコンドリアの機能抑制によりグルタミン酸への感受性がざっと100倍高まっていました。普通の濃度のグルタミン酸さえ毒性を持ちます(この状況で化学調味料てんこ盛りのラーメンを食べればどうなると思いますか?)ミトコンドリアの機能は、興奮毒にやられないために絶対必要です。

 

さて、興奮毒から身を守るには、具体的にどのようにすればいいのでしょうか。食事が極めて重要です。

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トランス脂肪酸、オメガ6系脂肪酸(コーン油、キャノーラ油、ピーナッツ油など)は炎症の前駆体となり、プロスタグランジンを刺激します。避けましょう。
野菜や果物を22サーブ、少なくとも5~10サーブは食べましょう。これらには多くの抗炎症性物質が含まれていて、脳のグリア細胞の活性を抑制することがわかっています。ブレンダーで砕いてジュースとして飲むのもいいですね。
砂糖を摂りすぎてはいけません。特にブドウ糖果糖液糖は脳内でのフリーラジカル産生を増やします。
DHAは重要です。これはオメガ3系脂肪酸のひとつです。オメガ3系は細胞膜やシナプスの構成要素の大半を占めます。脳にはEPAはほとんど存在せず、大半がDHAです。DHAは脳内で抗炎症作用を示します。アルツハイマー病やパーキンソン病に対する有効性が示されていますし、自閉症への著効例も数多く報告されています。機序としては抗炎症作用だけではなく、興奮毒性そのものを直接的にブロックする作用が示唆されています。1日1000~2000mgは摂りたいところです。
肉を食べ過ぎてはいけません。肉には多くのグルタミン酸が含まれているからです。1日4~6オンス(113~170g)までにとどめること」

興奮毒性からの防御~細胞内エネルギーを高める
・リボフラビン5リン酸(ビタミンB2)
・ピリドキサール5リン酸(P5P;活性型ビタミンB6)
・ナイアシンアミド
・ビタミンK
・チアミン(ベンフォチアミン。ビタミンB1)
・コエンザイムQ10(ユビキノール)
・Rリポ酸
・アセチルLカルニチン
・アセチルLカルノシン
・ピルビン酸

「興奮毒性からの防御として、細胞でのエネルギー産生が大事です。ミトコンドリアの減少によって興奮毒性が増大することを思い出してください。細胞のエネルギーを増やす栄養素はたくさんあります。最も重要なのはリボフラビン5リン酸、ピリドキサール5リン酸、ナイアシンアミド、ビタミンK、チアミン、コエンザイムQ10、Rリポ酸。
アセチルLカルニチンは特にミトコンドリア機能を刺激します。
カルノシンの投与によって自閉症が改善するのを見た研究者は数多くいます。てんかんの強力な抑制作用もカルノシンの効果です。ピルビン酸はクレブス回路の一端をなすものですが、これもエネルギーの産生増大により興奮毒を強く抑制します」

興奮毒性からの防御~炎症軽減のために
・緩衝型ビタミンC
・天然ビタミンE(γEを多く含むもの)
・シリマリン(ミルクシスルの成分)
・クルクミン(ウコンの成分)
・ケルセチン(タマネギの皮とかの成分)
・レスベラトロール(ベリー類に多い)
・エラグ酸(ベリー類)
・ボスウェリア
・クエン酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム

「ビタミンEと一口に言っても、抗酸化作用があるのはγEだけです。シリマリンはグリア細胞の活性化を極めて強力に抑制します。それも、ごく少量で、効きます。肝代謝を亢進する作用があってこれがデトックスを促進しますし、さらに脳の保護作用もあります。シリマリンは私も研究していました。あまりにも微量でグリア細胞の活性を抑えるものですから、その効果の強さが非常に印象に残っています。
クルクミン、ケルセチンともに強力な抗炎症物質です。興奮毒性を直接的に抑えますし、TNFαをも抑制します。さらに炎症性サイトカインの低下作用もあります。
レスベラトロールはグリア細胞の活性を抑え、TNFαを抑制します。エラグ酸も同様です。
ボスウェリアはあまり聞きなれない植物かもしれません。アロマテラピーが趣味の人はフランキンセンスを知っているでしょう。フランキンセンスはボスウェリア属のハーブです。ボスウェリアは抗炎症作用があります。
マグネシウムは抗炎症作用のために極めて重要です。慢性炎症のある人は、必ずマグネシウム欠乏です。マグネシウムが低いと炎症が起きやすくなります。この傾向に大人も子供も違いはありません。さらにマグネシウムには、グルタチオンの濃度を挙げる働きや、NMDA型受容体の調整作用もあります」

興奮毒性からの防御~免疫過剰を軽減するもの
・シリマリン
・ビタミンD3
・マグネシウム
・オメガ3系脂肪酸
~興奮毒性を直接ブロックするもの
・マグネシウム
・DHA
・テトラサイクリン(抗生剤)
・デキストロメトルファン(鎮咳去痰薬)
・処方薬

ビタミンD3は神経系の調整役であり、同時に免疫系の調整もします。脳の修復や保護に関与し、直接的に興奮毒性を抑えます。特に脳の自己免疫疾患に重要で、自己免疫による脳のダメージを軽減します。
D3は高用量で摂ることをお勧めします。子供でも2000 IUは摂っても何ら問題ありません。というか、最近の研究によると2000 IUのD3を摂取していても83%の成人でまた血中濃度が欠乏状態にあったといいます。血中濃度を上げるには高用量が必要です。
興奮毒性を直接抑えるにはマグネシウムやDHAが有効です。テトラサイクリンやデキストロメトルファン、その他一部の処方薬は、グルタミン酸受容体(NMDA受容体)を強力にブロックします。「じゃ、これらの薬を飲めばいいのか」というとそうではありません。
グルタミン酸受容体は”諸刃の剣”です。炎症という不都合の源であると同時に、記憶の形成に必須の存在でもあります。人間が物事を学んだり覚えたりすることは、グルタミン酸受容体の働きなくしてあり得ません。だから必要なのは、この受容体の過剰反応を抑えることであって、完全にブロックすることではありません。
アルツハイマー病の治療薬の開発に製薬会社がてこずっているのは、これが理由です。受容体を完全にシャットダウンしてしまってはいけないんです」

個人的には、ここに有機ゲルマニウム、CBDオイル、ケイ素、バレリアンあたりも加えたいところだ。
しかし何より重要なのは、そもそもこういう炎症を起こさないこと、つまり、ワクチンを打たないことである。上記は、いわば「火事が起きたときにどうやって鎮火すればいいか」の議論である。そもそもの最初から、”放火しないこと”。これに勝る治療法はあり得ない。

 

有機ゲルマニウムと肺癌

2020.11.21

【症例】80代男性
【主訴】肺癌(stageⅣ)、咳、痰を伴う呼吸困難感、頭痛、食欲不振
11月9日受診。娘が語る。
「1年前に癌の診断を受けました。発見時点ですでに症状が進行していて、手術適応かどうか微妙とのことでしたが、本人が拒否しました。かといって、抗癌剤にもいいイメージがないので、断りました。
蓮見ワクチンってご存知ですか?それを定期的に打って、あとは食事に気を付けて生活していたところ、元気に過ごせていたんですね。バイクに乗ったり、登山したりできるくらい、普通に元気でした。

ところが、一か月ほど前から、咳と痰がひどくなって、息がしにくいような感じになって。頭痛がしたり、食欲も落ちてきました。
この呼吸困難感は、肺癌の進行もあるのかもしれませんが、それ以上に、間質性肺炎の影響ではないか、と本人は感じています。しばらく前に間質性肺炎の診断を受けています。息を吸い込めば、聴診器を使わなくてもぱちぱちと聞こえるほどの捻髪音です。

先生、この間質性肺炎は医原性ではありませんか?というのは、近くの大学病院で、もう嫌というほど何回もCTを受けたんです。PET検査もしましたし、レントゲンも何度も撮りました。主治医からは、”CTと間質性肺炎の因果関係はない”って言われたんですけど、本当ですか?放射線治療による被爆で間質性肺炎が起こることは一般に認められています。でもCT検査による被爆で間質性肺炎は起こらないって、本当に言えますか?
先週、別の病院を受診しました。そこで「レントゲンとかCTとか、被爆する検査はもう嫌」と言ったら、「じゃ、うちでは診れない」と断られました。

もともとタバコを1日40本吸うヘビースモーカーでした。2年前に大動脈瘤の治療としてステントを入れる手術をして、それ以後、タバコはきっぱりやめました。
今困ってるのは、とにかく呼吸です。思ったように息が吸えないというのは地獄です。何とか苦しみを楽にする方法はないでしょうか」

CTを1回撮るごとにレントゲン100回分にも相当する量の放射線を浴びるわけだから、検査による一定量の被爆は避けられない。長年の喫煙で潜在的なダメージを受けていた肺に、頻回のCT検査やPET検査が引き金になって間質性肺炎を発症した、という可能性は否定できないと思う。

呼吸困難感は肺癌の進行によるものか、間質性肺炎の急性増悪によるものか。このあたりの区別はそれほど重要ではない。とにかく、まずは症状をとって楽にしてあげたい。
そこで、なんといっても有機ゲルマニウムである。
組織への豊富な酸素供給により、呼吸困難感が軽減するだろう。「間質性肺炎=肺胞壁の炎症」だから抗炎症作用による病態の改善も望めるし、当然、肺癌そのものへの抗腫瘍作用も期待したい。
どのくらいの量を飲もうか。まずは高用量、1日6gを目安に開始して、症状が落ち着けば漸減していくことにしよう。

高濃度ビタミンC点滴も希望だったので、点滴を受けながら、その場ですぐにゲルマニウム2gを服用するよう勧めた。
点滴を終了したときには、呼吸困難感は消失。快活におしゃべりし、とても癌患者とは思われないほどに回復した。

11月20日受診。娘が語る。
「ゲルマニウムを飲み始めて数日間、非常に調子がよかったんですね。息のしにくさはすっかりなくなって、食欲が出てご飯もよく食べて。頭痛がするとか目が痛いとか、そういう不調が本当に全部なくなりました。
でもしばらくして下痢になりました。だんだん食欲もなくなってきて、体力がなくなってきて。足の筋肉も弱って、起きるのもやっと、という状態になりました。
ゲルマニウムのせいかなと思って、1日2gに減らしたんですね。そうすると下痢がマシになりました。

呼吸は安定しています。SpO2は94くらいで、以前はもっと低かったです。動くと息切れしますが、咳も少なくなったし、呼吸が楽になったのは明らかにゲルマニウムのおかげだと思います。
下痢はゲルマニウムのせいでしょうか。だとすれば、今後どうしていけばいいでしょうか?
あと、夕方に38度台の熱が出る日が数日間続いたことがありました。汗をすごくかいて。バイク乗りだったせいか、厚着のまま布団に入って寝るようなところが昔からあって、寝汗の量は多いほうかもしれません。しかしそのときはシャツがずっしり重いほどの寝汗でした。今は解熱して落ち着いています」

しまった。これははっきり、僕の失敗である。有機ゲルマニウムの高用量摂取により下痢が起こり得ることを、事前に伝えておくべきだった。
癌なので高用量で服用したいのはやまやまだが、食欲が減退するほどのひどい下痢となってはいけない。抗癌作用とのトレードオフになるが、服用量を減らすこともやむを得ない。
そう、基本的には副作用のない有機ゲルマニウムだが、高用量摂取による下痢は、数少ない副作用のひとつだ。
ただ、発熱は吉兆である。癌末期で悪液質に陥った人は、発熱するだけのエネルギーさえない。発熱は生命力の現れで、癌に対しても抑制的に働くだろう。

マグネシウム、CBDオイル、有機ゲルマニウム

2020.11.15

西洋医学が垂れ流してきた誤った医学情報は無数にある。「塩分の過剰摂取により血圧が上がる」「卵を食べるとコレステロールが上がる」「脳の疲労回復には甘いものが必須」「骨の健康にはカルシウムが必須。牛乳を飲もう」など、皆さんも何となく聞いたことがあるだろう。これらはすべて、現在では否定されている。”現在では”というか、宣伝が始まった当時からこれらに反するデータはあった。しかし製薬会社、食品業界など様々な団体の思惑のもと、これらはまるで医学的真実であるかのように国民に広く知れ渡ることになった。

特に罪深いのは「塩分により高血圧が起こる」のデマだと思う。なるほど確かに、科学的に精製した塩(NaCl;塩化ナトリウム)の過剰摂取は、あまり好ましいことではないかもしれない。しかし未精製の天然の塩には、むしろ血圧を安定させる効果がある。

『天然塩の高血圧および腎障害に対する保護作用』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5328355/
ネズミに精製塩か天然塩を入れたエサをやり、血圧、腎機能がその前後でどう変化するかを調べた。
精製塩群(濃度4%)、天然塩群(4%)、精製塩群(8%)、天然塩群(8%)、コントロール群の5つのグループに分けて、15週間それぞれのエサを食べさせ続けた。
結果、15週間後、天然塩群(4%、8%)では収縮期血圧、拡張期血圧とも有意に低下していた。精製塩群(8%)では他の群に比べて著明な血圧増加が見られた。
精製塩群(4%、8%)、天然塩群(8%)ではエコー心電図で異常が見られたが、天然塩群(4%)は正常だった。
血中レニンやアルドステロンの濃度は高塩分群(8%)で低かったが、血中電解質濃度はすべての群で同等レベルだった。
精製塩群(4%、8%)では、腎臓の病理的な異常があり、糸球体硬化指数も高くなっていたが、天然塩群(4%、8%)ではコントロール群と同様、正常だった。
要するに、塩は塩でも天然塩なら血圧が上がることはないし、何ならむしろ血圧が下がっていた、という話。

こういう声は患者からも聞こえてくる。20代男性患者が語る。
「検診で高血圧を指摘されたことがきっかけで、いろいろネットで調べるようになりました。最初、マグネシウムがいいということで飲んだのですが、どうしても下痢をします。マグネシウムのサプリを複数試しましたがどれもダメで、液体のマグネシウムやにがりもダメでした。腸が敏感なせいか、すぐに下痢になります。
どうしたものかとさらに調べてたとき、天然の塩がいいという情報を見つけました。天然の塩には1gあたり30㎎のマグネシウムが含まれていて、他にも微量ミネラルが様々に含まれていて利用効率もいい、ということでした。試してみたところ、確かに効きました。上の血圧が140~150ぐらいあって、20代の割には高すぎると自分でも思っていましたが、それが110くらいに落ち着きました。
妙な気持ちです。”塩は血圧が上がるからいけない”というのが世間の常識のところ、事実は真逆。塩で血圧が下がったわけですから。こういうのを我が身で実際に経験してしまうと、マスコミの言うことって嘘ばっかりなんだろうなと思います」

天然塩に含まれるマグネシウムなどの各種成分が、収縮しがちな血管平滑筋をいい感じにゆるめてくれた、ということだろう。
「高血圧の背景には交感神経の優位がある」という方向からアプローチするなら、CBDオイルを使うのもいい。
『カンナビジオール1回分で健常被験者の血圧が低下した~無作為化比較試験』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5470879/

さらに有機ゲルマニウムもいい。海外文献だがこのような記述がある。
「高血圧にしたラットに有機ゲルマニウムを投与すると、血圧が正常化した。注目すべきは有機ゲルマニウムによる”適切な”降圧効果である。つまり、有機ゲルマニウムは過剰に投与しても、血圧が下がりすぎることがなく、ただ通常レベルに低下させただけだった。これは他の多くの降圧薬には見られない有機ゲルマニウム特有の効果だった」
https://nutritionreview.org/2013/10/germanium-ge132/

天然塩、CBDオイル、有機ゲルマニウム。
それぞれ別物でありながら、血圧を下げるという同じ働きをするのがおもしろい。病態を改善する方法は、ただ一通りではないんだな。
これらを同時に使えばどうなるだろう。特にどれがが効いたかは分からなくなるが、相乗的な効果が生じる可能性もあると思う。

ある女性患者に、液体マグネシウム、CBDオイル、有機ゲルマニウムを勧めたところ、体調不良が改善した。
よかった。どれが効いたか分からないが、臨床は結果がすべて。治らなければ患者は満足してくれない。「理屈上はこのサプリが効くはずなんだけどなぁ」は通じない。とにかく、結果が出てよかった。
この話には続きがある。
この女性患者は愛犬家で、小型犬を3匹飼っている。どの3匹も何かしらの不調がある。マグネシウム、CBDオイル、有機ゲルマニウムの効果を実感した彼女は、きっと犬にもいいに違いないと直感し、これらをエサに混ぜて摂らせてみることにした。
「マグネシウムはエサに5滴ほど垂らします。CBDオイルはスプーンに2滴ほど垂らして、それをごま油で薄めて、それを3匹それぞれのエサに分けて与えます。有機ゲルマニウムはごく少量の粉末をそれぞれのエサに振りかけます。
そういうふうに摂らせて2か月が経って、みんな明らかに元気になってきました。
あるメスの1匹は、この2年間散歩に全然出ようとしなかったんです。抱っこしてハーネスをつけようとすると怒ります。獣医に連れて行って血液検査したり何やかんやいろいろ検査しても、原因はよく分かりませんでした。「数値や検査に出ない痛みとかがあるのかもね」って獣医に言われました。
でも最近、散歩に行けるようになったんです!抱き上げてハーネスつけても怒らないし、玄関の段差をちゃんと降りて。全然散歩を嫌がらないんです。2年間散歩に行けなかった子が、散歩に行けるようになったんですよ?本当に驚きました。
もう一人、オスの子がいて、子犬のときからてんかんの持病があって、ときどき発作がありました。でも、てんかんが全然出なくなりました。月に何回かはけいれんしていたのに、ここ2か月まったく出ていないというのは、いつもにないことです。
あと、もう一人オスの子がいて、この子は食欲にむらがあって、ご飯を全然食べないこともありました。でもそういうことがなくなって、今は安定して食欲があります。
あ、そうそう。散歩に行かなかったメスの子なんですが、歯の異常があります。左上の奥に乳歯が一本残っていて。そのせいで歯周病があって、エサを食べるとき、右でしか噛まないんですね。痛みを避けてるんだと思います。でもそれがいつのまにか、ちゃんと両方で噛むようになっているんです。
マグネシウムが効いたのか、CBDオイルが効いたのか、ゲルマニウムが効いたのか、何が効いたのかわからないんですが、とにかく、ワンちゃんはみんな元気になりました」

そう、確かに何が効いたのか分からない。
ちなみに、てんかんに対しても、マグネシウム、CBDオイル、有機ゲルマニウム、すべて有効性を示すエビデンスがある。ここでもやはり、これらは薬効的に似ている。
動物にはプラセボは一切通じない。人間なら「高価なサプリなんだから」とか「毎日わざわざ飲んでるんだから」という意識が暗示になって薬効を発揮することもあり得るが、動物相手にそういう効果は期待できない。獣医の世界は、その点人間相手の医療よりシビアである。
逆にいうと、動物で効いたということは、本 当 に 効 い た、ということである。

 

有機ゲルマニウムと感染症

2020.11.2

40代女性。10月14日、オンラインにて診察。
「私、コロナかもしれません。
7月末頃に鼻水と鼻づまり、のどの痛みが出て、最初は夏風邪かなと思ったんですね。葛根湯を飲んで、症状は一時的に治まりました。でもその後、咳と痰、37度前後の微熱が出るようになって、それが延々続いています。10月初旬から咳と痰がますますひどくなって、ときどき38度台の熱も出るようになって、それで心配になって受診しました。
病院へ行かないといけないのは分かっています。でも、行くとPCR検査を受けることになって、もし陽性なら主人の仕事とか子供の学校生活とか、あらゆる方面に影響が出てしまいます。
PCR検査は風邪でも何でも陽性になる可能性がある、ということは知っています。先生のツイッターで知りました。だからこそ、病院には行きたくないんです。どうすればいいか、途方に暮れています」

この女性が「コロナではないか」との不安からすぐさま病院に直行しなかったのは賢明だった。仮にコロナ陽性の診断が出たところで、ご自身(およびその家族)が様々な制約や差別を受けるだけのこと。メリットは何一つない。
情報ソースがテレビだけの人はいまだにコロナを真剣に恐れているが、ネットからも情報を集めている人は、PCR検査の偽陽性率の高さなど、テレビで言わないコロナの裏事情を知っている。
PCR検査は、設定次第である。Ct値(遺伝子の増幅回数)が35サイクル以上だと何でも陽性になる。アメリカのPCR検査の標準は42~45サイクルである。つまり、何をPCR検査にかけても”コロナ陽性”である。パパイヤだろうがウズラだろうがヤギだろうが、何でも陽性になる。ファウチはこのことを少なくとも7月の時点で知っていた。つまり、世間が騒ぎ立てている”コロナ・パンデミック”なるものは、完全にデタラメであることを知っていた。
だから上記の女性が、コロナ感染を恐れる心配はない。
しかし長らく続く咳、痰の症状について心配するのは、もっともなことだ。さらに細かく問診してみよう。

「もともとの持病として15年来のリウマチがあります。ステロイドを内服したり関節に注射したりする治療を受けていて、さらにエンブレル(分子標的治療薬。TNF(腫瘍壊死因子)を阻害することで抗炎症作用を発揮する)を1週間に1本、自己注射しています。
去年9月、まだコロナが流行る前でしたが、ひどい肺炎にかかって入院しました。ステロイド1日10㎎を2週間飲んで治りました。その後、11月に医師から喘息の診断を受け、シムビコートを1日7回ほど吸入しています」
話がここに至って、僕はむしろ安心した。原因がすっかり判明したからである。原因が分かれば、治療への方針も立つ。

そもそもリウマチとはどういう病気か。
西洋医学的には「関節滑膜に発現しているシトルリン化タンパクに対する自己抗体を生じる疾患」ということになっている。ややこしい表現だが、言っているのは要するに、”免疫の異常”という主張である。従って治療は「免疫系の働きを抑えてやればいい」となって、ステロイドやエンブレルなどが投与されることになる。
人間に免疫系が備わっているのは偶然ではない。この免疫系を敵と見なし、その自然な働きを無理やり抑えようというのだから、当然副作用は多い。
・ステロイド服用者では皮膚癌(扁平上皮癌、基底細胞癌)や血液癌(非ホジキンリンパ腫)の発生率が高くなる。
https://www.webmd.com/cancer/lymphoma/news/20040504/steroids-increase-skin-cancer-risk#1
・エンブレルは”腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬”なのだから当然癌の発生率が上昇する。たとえば血液癌のリスクが上がる。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4201718/
・感染症の発生率が上がるのも当然で、これは薬の添付文書にも書いてあるから、気になる人は「プレドニン 添付文書」「エタネルセプト 添付文書」などで検索するといい。これらの薬がどれだけ副作用の多い恐ろしい薬であるかが分かるだろう。
本来医者は薬の処方前に起こり得る副作用について、患者に説明する義務がある。患者のほうには、医者に質問する権利がある。患者に何も説明せずに「お薬出しておきますねー」で済ませるのは本来あってはいけないし、そこを咎めず、はいはいと黙って医者の言われるがままに薬を飲む患者も、権利の上に眠る愚か者である。
「薬の副作用のせいでこんなひどい目にあった!」などと患者が医者を批判する。しかしそれは、冷たいことを言うようだけど、患者の側に甘えがあったせいだとも言える。少なくとも、「すべて医者の責任だ!」で片づけてはいけない。副作用の悲劇は、説明の労を省いた医者、説明を求めなかった患者、両者の共犯のもとに生まれる。
だから皆さん、「医者がいいようにしてくれるだろう」と思考停止して、医者の言うがままになっちゃいけないよ。薬のメリットもデメリットも、享受するのはすべて自分の体なのだから、自分が飲む薬について医者にしっかり説明を求めよう。

さて、上記患者である。長引く咳や痰は、薬(ステロイド、エンブレル、シムビコート)による免疫低下から何らかの感染症を来たし、その症状だと考えるのが筋が通っている。
ある症状について、その原因が分かっているとき、その治療は、まず何よりも、”原因の除去”であるべきだ。しかし臨床ではそう簡単に行かないことが多い。
たとえばベンゾジアゼピン系の抗不安薬・睡眠薬にドハマりしている人が、不安感を訴えているとする。これはベンゾに対する耐性がつき、相対的に薬効が不足したせいで生じる不安感である。「薬が原因の症状だから、まずは原因薬剤の除去だ!」と一気にベンゾを抜いては、患者は地獄を見ることになる。
この人の場合も、免疫抑制剤の副作用による感染症なのだから薬を一気に抜きたいところだが、そうするとリウマチや喘息症状の再燃など、苦しい思いをすることは目に見えている。
そこで、まずは、”体づくり”からである。食事指導(精製糖質、小麦、乳製品を控える)や生活習慣の指導をし、必要に応じてサプリなどの栄養素を勧める。リウマチや喘息には、なんといっても有機ゲルマニウムである。普段の健康維持のためなら、ゲルマニウムパウダー2gを1週間で使うくらいでいい。しかし今は感染症の真っただ中にあるから、2gを3日で使い切るくらいのペースで服用するように勧めた。

2週間後。やはりオンライン受診。液晶画面の向こう側にいる女性が語る。
「びっくりしました。熱が下がり、咳と痰が減りました。もう、極端に減りました。
これまで、朝起きて昼までに何度も数えきれないくらいに痰が出てたんです。だいたい5分に1回くらいのペースで、のどに気持ち悪い痰が上がってきて。
でも今は、完全になくなったわけではないけど、お昼ぐらいにふと、”あ、そういえば今日は一回も痰が出てないな。咳もなくなったな”って感じです。
あと、何だか全体的に元気が出てきました。朝起きたときから、何というか、活力がわいてる感じです。
便通は、もともと便秘ではなく、むしろ下痢気味のほうなんですが、ゲルマニウム飲みだしてから、普通便に近くなりました。腸をよくする働きもあるのですか?
エンブレルを1週間に1本のペースで打つよう言われているのですが、打っていません。何というか、今のところそんなに痛くないので。
前々から生物学的製剤はやめたいと思っていました。副作用が怖いですし。でも”やめたらひどい目に合うよ”って主治医に言われてて、仕方なく続けています。ゲルマニウム、リウマチにも効くのなら、薬をやめられますか?
あとこれは前回診察時に言うのを忘れてたんですが、私、あちこちに内出血みたいなあざがあるんです。すねをぶつければできるようなあざが、どこにぶつけたわけでもないのに、あちこちにあります。でもゲルマニウムを飲み始めてから、そのあざがなくなりました。腕や足にあったあざが、ゲルマニウムを飲み始めて1週間で消えました。こんな効果は期待していませんでした。
咳と痰が減って本当に助かっています。今やコロナのせいで、電車とかで咳をするだけで犯罪者みたいな目で周囲から見られますよね。そんななか、咳をせずに澄ました顔でいられるのは本当にありがたいです。
先日、子供の授業参観に行ってきました。咳のせいで気が引ける思いをすることもありませんでした」

 

有機ゲルマニウムとリウマチ

2020.10.29

70代女性。
重度のリウマチで、歩くにも杖が必要。診察室に入ってくる様子も痛々しい。
「3年ほどリウマチを患っています。薬はたくさん飲んでいます。ステロイドから始まって、サラゾスルファピリジン、免疫抑制剤のシクロスポリン、あと糖尿病だということで、ジャディアンスも飲み始めました。
糖質制限をしたり、プロテインや鉄剤などのサプリを飲み始めて半年経ちますが、改善しません。ネットで情報を探していくなかで、先生のことを知りました」

採血すると白血球12000と高値、さらに分画は好中球91.5%、リンパ球5.4%と圧倒的な交感神経優位で、リウマチ患者の典型的な所見だった。こういう人が糖質制限すると、ますます交感神経が興奮する。「お米くらいは食べていいですよ」
「え、でも最近糖尿病の気まで出てきて、糖質は絶対ダメだと思ってて」
「糖尿病は薬の副作用じゃないかな。ステロイドで血糖値が上がるし、シクロスポリンでインスリンが出にくくなるし」
そう、西洋医療によくある”モグラ叩き”である。治療のために飲み始めた薬で、別の症状が現れ、その症状に対してまた薬を処方する。薬がどんどん増えていく仕組みになっていて、笑っているのは製薬会社だけ。患者は副作用の連鎖に苦しむことになる。
この人の場合、ジャディアンスを飲み続ければ、ステロイドや免疫抑制剤の副作用もあいまって、尿路感染症やカンジダ膣炎などにかかるだろう。そうなれば今度は抗生剤が出て、腸内細菌叢が乱れ、ますます体調を崩す。
まず、もとを断たねばならない。ぜひとも薬を減らしたい。理想的には、やめたい。しかし急な断薬は体がびっくりするから、各種ビタミンやミネラル、有機ゲルマニウムを補給しつつ、体を作っていきながら、ゆっくり減らすように指導する。

「減らすと言ってもね、それは私にはなかなか難しいんです。いや、体のこともありますが、それ以上に、リウマチを見てもらっている主治医との関係でね。
私は高知の田舎に住んでいます。主治医は栄養療法なんてまったく知らない、ガチガチの西洋療法の人で、そういう人に薬をやめたいとか減らしたいとか言うことが、先生、どれほど勇気のいることか、わかりますか?都会ならいいでしょう。栄養療法でも何でも、いろんな治療法をしている医者がたくさんいて、患者には選択の自由がある。でも私のような田舎住まいで、近所に病院がひとつだけ、というような地域で、その先生のご機嫌を損ねたとしたら、と思うと、出される薬をありがたく頂戴して黙って飲み続けるしかないんです。自分の希望を医者に伝えるという、ただそれだけのことが、ものすごく難しいんです」
なるほど、地域なりの事情があるんだね。しかし、根本治療のためには減薬は必須。「薬こそが、むしろ病気の悪化要因」という認識がない医者の言うがままに従っていては、治る病気も治らないだろう。
主治医に自分の意思を伝える勇気がないのなら、別の勇気を持つことである。つまり、自己判断で薬を少しずつ減らす。これしかない。不安があれば僕に聞いてくれたらいい。オンライン診療も当たり前の時代である。地理的距離の制約に縛られる必要はない。
「高知ということですけど、海寄り?山寄り?」
「海の近くです。家の目の前に太平洋が広がっていて、きれいな砂浜があります」
これはすばらしい。都会にはない最高の環境だ。
不朽の名著『家庭でできる自然療法』(東条百合子著)に、砂浴(砂療法)が紹介してある。方法は簡単で、「砂に埋まる」。これだけ。これだけで、癌などの難病にも大いに有効だという。
本当?と信じられない人もいるだろう。そういう人は、実際にやってみるといい。砂に体を埋めていると、体のあちこちの血流や鼓動を感じるだろう。代謝が高まり、デトックスが始まっている証拠である。砂に含まれている不思議な力が、体内の毒を吸い出してくれる。
非科学的だと言われようが、効くものは効く。
「理想的には、裸になって砂に埋もれたほうがデトックス効果は高いです。でもさすがに裸はちょっと人目があるでしょうから、薄着でされてもいいし、何なら砂浜に座って、足首までを砂に埋めておく、それだけでも充分効きます」

半年後。
「最初にここに伺って、もう半年が経ちました。薬を減らしたときは大変でした。あちこちの関節が痛くて。でも薄皮をはぐように、少しずつ体が楽になってきました。
今も関節の痛みはあります。それでも、半年前とは比較にならないほど回復しました。
何が一番効いたのか?薬をやめたこと、有機ゲルマニウム、砂療法。いろいろあると思います。ひとつに絞れません(笑)
毎日浜辺を散歩しています。最初は、靴の中に砂が入りませんでした。でも今は、砂が入ります。何を言っているか分かりますか?足のむくみがすっかりなくなったんです。半年前の私の足はパンパンで、靴と足の隙間に砂さえ入らなかったんです。それが、今はむくみが完全になくなりました。
痛みのせいで、私は何もできませんでした。歩くことはもちろん、寝がえりを打つことさえできませんでした。でも今はできます。晩酌にビールを1缶だけ飲むのですが、プルトップを開けることもできます。
人に言えば、何を当たり前のことを、と言われるかもしれません。でも、私にはそれがすごくうれしいんです。靴に砂が入るとか、そういうさりげないことに、回復をしみじみ実感します。

先生、ちょっと個人的な話をしてもいいですか。私、高校を卒業してすぐに上京して、50年ほど東京で暮らしました。ずっと高知に帰りたいと思っていました。3年前に念願叶って故郷に戻りましたが、すぐにリウマチを発症し、病院にかかっても治らず、症状は悪化の一途でした。高知に戻ったのは、静かな晩年を過ごしたかったからなのに、痛みのせいで何もできない。みじめで、本当につらかった。
今、痛みがなくなったおかげで、きちんと自分の時間を過ごせています。散歩して、日光浴して、本読んだりパズル解いたり。
終活っていうのかな。実家にある母の古い日記を見て、私がどんなふうに生まれ育ったか、改めて振り返ったりしています。
先日、ホームセンターで長いホースを買って、それで庭の花に水をやりました。何だかすごく、幸せを感じました。『そう、私はこういう時間を過ごしたくて、東京から故郷に戻ってきたんだ』と思いました。
できることが減っていく年齢だと思います。でも私は、この半年で、できることがどんどん増えたんです。痛みに苦しんでいた半年前が嘘のようです。
本当に感謝しているのですが、この気持ちが、私がどれほどうれしいか、言葉でうまく伝わったでしょうか」

 

有機ゲルマニウムと癌

2020.10.28

【症例】80代男性
【現病歴】
息子が語る。
「2年前に腎臓癌を発症しました。抗癌剤や手術を避け、食事の改善などで様子を見ていましたが、癌は特に小さくなるわけでもなく、親父も弱気になっていました。そこに主治医からオプジーボを勧められ、治療を受けることになりました。5回やりましたが、受けるたびに元気がなくなりました。食欲がなくなり、ついには水を飲むのも困難になりました。
5回目をやったのがつい2か月前です。でもいまだに吐き気がして、食事もほとんど摂れず、やせ衰えています。
副作用については、主治医から事前に聞いてはいました。免疫系が乱れたり、食欲が低下する可能性は聞いていました。しかしこれほどまでとは、という印象です。治療前にはご飯が食べれていて、それなりに元気でした。その落差を思うと、治療を受けたことが果たしてよかったのかどうか。。。
癌が胸椎に転移していて、それが神経を圧迫して、足の力が入らないときがあります。
もう末期ということになるでしょうが、本人は生きたいと思っています。だからこそ、オプジーボ治療も受けたんです。だいたいぐったりしていますが、それでも多少調子のいいときには歩行訓練さえします。生きる気まんまんなんです。
何とかできることはないでしょうか」

転移を伴う腎細胞癌。ステージⅣで、まず末期と言って差し支えない。
オプジーボは日本人の開発者がノーベル賞を受賞したことで話題になったが、その薬価の高さでも話題になった。値段は販売当初よりは安くなったものの、1クールをフルで受けると、1千万円以上はかかる(75歳以上の高齢者は1割負担)。
「日本の医療財政が破綻しかねない」と言われるほど高価な薬だが、果たしてその価格に見合うだけの効果があるのだろうか?
上記の患者の様子を見ていると、”夢の新薬”とはなかなか言い難いようだ。

さて、どうしたものか。
癌専門医の定義からははずれるだろうが、個人的には、この患者は末期ではないと考えたい。末期というのは、生きる気力を失った状態のことを言う。「もう人生はいい。できれば安楽死させて欲しい。それが叶わないなら、せめて痛み止めで苦痛をなくして欲しい」そういうのが末期患者である。
その点、この人は食事が摂れなくて弱っているだけである。残った体力で歩行訓練までしようとする。生きることへの熱意を失っていない。なるほど、すでに遠隔転移があって癌の病勢は否み難いが、僕の定義では末期ではない。
ぜひ、この熱意に応えたい。
さて、どうしたものか。

まず、何をおいても有機ゲルマニウムである。「万病に効くゲルマニウム」ではあるが、浅井一彦先生は自身の開発したアサイゲルマニウムを、何より、癌の特効薬であると自負しておられた。自著『ゲルマニウム讃歌』にこうある。
「アサイゲルマニウムは癌治療に欠くことのできないものである。良性腫瘍は言うまでもなく、悪性腫瘍によるすべての難病に必要である。ただし、癌と診断がつき次第、早ければ早いほど、その効果も大である。
特に癌の場合、一番悩まされるのは癌末期特有の”苦しみ”である。この苦痛をやわらげるために、多くは痛み止めを打ち続ける。この”癌の苦悶”を救ってくれるものは、アサイゲルマニウム以外にない。
例えば64歳男性。余命6か月と医師から診断された肺癌患者だったが、アサイゲルマニウムを服用し始めたところ、6か月も過ぎ、途中、風邪をひいて「今度はダメか」と心配させられたが、一年を生き抜き、主治医から「生きているのが不思議だ」と言われたケースがある。
この患者は結局ゲルマニウム服用開始から1年7か月目に夏風邪をこじらせて喘息発作を起こし亡くなったが、そのときも苦しみがなかった。”いっときは主人が病人であることさえ忘れさせてくれました”と家族の方から感謝された」
なぜ効くのか。そのメカニズムについてもよく研究されている。ゲルマニウムによってインターフェロン産生が亢進し、NK細胞やマクロファージが活性化することによるのだが、このあたりについてはここでは触れない。

さらに、痛みと来ればCBDオイルである。理想的には、THC入りのフルスペクトラムならアントラージュ効果から抗癌作用を期待できるが、日本では法律の縛りがあるから仕方ない。しかし普通のCBDオイルだけでも、癌転移巣の痛みの緩和に一定の効果が期待できる。
その他、ベンフォチアミン、マグネシウム、ケイ素あたりをお出しした。

1か月後、来院。
やはり、息子さんが語る。
「当初は粉のゲルマニウムを飲むことさえ、難しかったんです。最初は水にといて、それをかろうじて一口、という具合から飲み始めました。
すると日ごとに吐き気が治まってきて、食事が食べれるようになってきました。食べるペースも、細々と少しずつしか食べられなかったのが、今は普通に食べれています。当初は嚥下が悪くてサプリも飲めなかったのですが、飲めるようになりました。
ゲルマニウムは1日2gだったのですが、4gに増やそうかと思っています。
便通もよくなってきました。薬で無理やり排便するような具合だったのが、今は自然と出ています。
でも背中の転移巣については、神経の圧迫のせいで、歩行の具合はよくありません。痛みはありますが、トラムセット(鎮痛薬)とCBDオイルを併用してコントロールしています。
ただ、この1か月、調子ははっきり上向きです」

1千万円のオプジーボは、投与を受けるたびにどんどん弱っていった。
しかしゲルマニウムは、飲むたびごとに、どんどん元気になっていった。
もう答えは出たんじゃないかな。
1千万円だろうが1億円だろうが、抗癌剤というのは結局のところ、単なる、”値段の高い毒薬”なのよ。

 

過眠とゲルマニウム

2020.10.25

【症例】13歳男児 10月7日オンライン受診。母親が語る。
「日中の眠気がひどいんです。もう、起きた瞬間から眠く、何とか無理やり起こしてご飯食べさせて学校に行かせますが、通学途中、駅のベンチで電車を待ちながらそのまま寝てしまい、遅刻することがあります。
授業中も寝てしまいます。本人は眠るまいと頑張っています。だから机にうつ伏せになるとか、完全に”寝る姿勢”にはなりません。それでも、猛烈な睡魔に襲われて、かくん、と落ちてしまうような格好です。
学校での人間関係にはトラブルはありません。ただ、高校生の兄のささいな一言で激高することがあります。そのせいで昨夜もなかなか寝付けず、布団の中でずっと文句を言っていました。こういう怒りの感情にとらわれることが最近多いように思います。
勉強面では英語が苦手です。社会や地理なども興味がありませんが、理科や数学などはよくできます。
以前、私を診察して頂いた際に、私にゲルマニウムをお勧め頂きました。この子にも飲ませたところ、「何だか体調がいい気がする」と言っていました。でもストックが切れたので、今は飲んでいません」
猛烈な眠気を主訴とする患者である。
まず確認したいのは、夜きちんと寝れているか。寝ているとしても、睡眠の質はどうか。中途覚醒が多かったり夢が多かったりしないか。
あと、食事も大切。甘いものとか好きだったりしませんか?
「小学校のときは”炭水化物で生きている”ような時期がありました。偏食です。野菜嫌いで肉も魚もそんなに好きじゃなくて。でも最近成長期になってから、体が欲するせいか、野菜も肉も食べるようになりました。
甘いもの、お砂糖菓子の類は昔から一貫して好きです。小麦も好きで、朝はパンと決まっています。乳製品も好きです。牛乳、チーズ、ヨーグルト。なんでも食べます」
うむ、このあたりは改善の余地がありそうだ。精製した砂糖、小麦、乳製品。全部やめることが理想だけど、それはきっと難しいだろうな。せめて今食べてる量の半分にしてみよう。
あと有機ゲルマニウムがいい感じのようだから希望通り飲んでもらおう。夜の睡眠は「ちょっとした物音で目を覚ます」という。浅い眠りのようだから自律神経を整えるためにCBDオイルをごく少量摂ってもいかもしれない。あと、知育にはタラ肝油が喜ばれるかも。ゲルマニウムと合わせて使うと成績アップに貢献するだろう。睡眠異常の背景には何らかの毒物(農薬、添加物、重金属など)が遠因になってる可能性もあるから、デトックスとしてメチルガード(Thorne Research社のサプリ)も飲んでおこうかな。
11月18日再診。
「すごくよくなったんですが、また悪くなってしまって。いや、本当に、すばらしく効いたんです。でも今はよくないです。どういうことか、説明しますね。
サプリを飲み始めてから、猛烈な眠気がすっかりなくなって、授業もきちんと聞けるようになりました。それだけでもありがたいのですが、うれしいことに、性格まで穏やかになりました。兄の一言にキレることがなくなって、それどころか、家族団欒の夕食のときに会話に加わるようにさえなりました。以前は黙って家族の話を聞いているだけの子供だったんです。
もともと穏やかな子だということは知っていました。好きな知識をペラペラしゃべったり一人で何かに取り組むようなことが多かったのですが、最近は兄と仲良く遊ぶ姿もよく目にして、母として本当にうれしく思っていました。
一度改善してまた悪化した原因は分かっています。ゲルマニウムが切れて、2週間ほど飲んでいなかったからです。そうするとやはり、元通りになりました。授業中の居眠りがまた始まり、兄とささいなことでケンカするようになり。
10月は甘いものもよく我慢していたと思います。でも最近は下校時にお菓子やジュースを買い食いしているようです。ただ、たとえばジュースを飲むにしても炭酸飲料ではなくて果汁100%のものにしたり、本人も一応気を遣っているようなので、特に強く注意はしていません。
味やにおいに敏感な子なので、サプリはカプセル越しにでもにおいを感じるようで、飲むのを嫌がります。タラ肝油も、なんとか頑張って飲んでいるという感じです。
ゲルマニウムをやめて確かに悪化したのですが、9月以前ほど悪くなっていないのは、まがりなりにもこういうサプリを続けているおかげかなと思います」
浅井一彦著『ゲルマニウムと私』のなかに、こんなエピソードが出てくる(227ページ)。
ゲルマニウムが「万病に効く」ことを聞きつけた14歳男児、持病の喘息治療のためにゲルマニウムの服用を開始した。喘息が軽快したのはわざわざ断るまでもなく想定内のことだから、ここでは特記しない。ただ、思いもしないうれしい副産物があった。この男児、数学が大の苦手だった。40点50点は当たり前、自他ともに認める赤点常習者だった。そんな彼がある定期テストで、通常の彼にはあり得ないことだが、満点をとった。数学教師はわが目を疑った。「よく頑張ったな」などとは思わない。「どうやってカンニングしたのか」をまず考えたこの教師を、「生徒の努力を信じられないのか」と責めるのはやや酷だろう。それほど急激な得点アップだったのだ。
ゲルマニウムは脳に多くの酸素を供給する。これにより論理的思考力が高まり、結果、数学で満点をとれたわけだ。上記症例の眠気改善も、脳への酸素供給によるものだろう。おそらく成績アップにもつながるはずだから、頑張って勉強してね。

有機ゲルマニウム研究会入会について

本会の趣意に賛同いただいた、医師・歯科医師・獣医師のみご登録いただけます。
ご登録いただいた方々には以下をご提供致します。

  • ①有機ゲルマニウムの最新研究情報・臨床研究をご提供
     ※HPやメールマガジンにてお知らせ致します。
  • ②毎月行う「有機ゲルマニウム臨床勉強会」やセミナーなどへのご案内
  • ③「有機ゲルマニウム研究会」認定の有機ゲルマニウム(浅井ゲルマニウム研究所 製造)のゲルマニウムサプリメントを会員特別価格にて提供