2020年12月

2020年12月

有機ゲルマニウムの治験1

2020.12.29

「放課後等デイサービス」ってご存知ですか?デイサービスといえば高齢者が利用する介護サービスをイメージするだろうけど、「放課後等デイサービス」は、ざっくりいうと、その子供版。障害のある就学児向けの学童保育のようなサービスだ。
僕の知り合いにこの「放課後等デイサービス」の施設を経営している人(T氏)がいる。T氏と雑談しているとき「発達障害には有機ゲルマニウムがいい」という意味のことを言うと、T氏、にわかに興味を示し「そんなにいいものなら、うちの利用者にも効くか?」「効くと思います」「処遇困難というか、手を焼いてる子が何人かいる。そういう子にも効くか?」「少なくとも、症状軽減のお助けにはなろうかと思います」そういうやりとりがあった。

「効くと思います」というのは僕としてはずいぶん控えめな表現である。「絶対効きます」と断言してもいいのだけど、あえて控えめに言うことにしている。僕の臨床経験的には、発達障害に対する有機ゲルマニウムの有効率は100%である。効かなかったためしがない。ただ、患者(およびその家族)が求める基準は人それぞれだから、患者満足度100%とはいかない。「少しでもいいから症状を回復させてくれ」という患者にとっては充分満足のいく結果だったとしても、「普通児と変わらないレベルまで回復させてくれ」と求める水準の高い患者にとっては不満、ということはあるだろう。それゆえ、僕はあえて控えめに言う。もちろんゲルマニウムによって”よい方向に変化する”ことは間違いなく、この意味でゲルマニウムの有効率は100%である。

放課後等デイサービスを利用する児童には、知的障害や自閉症、ADHDなどの発達障害を持つ子供が多い。僕は想像するのだけど、こういう施設を利用するすべての児童が有機ゲルマニウムを服用するようになればどうなるか?施設の負担は半減し、親にとっては子育ての負担が半減するだろう。児童にとっては、生きることの苦しさが半減し、文字通り、人生が変わるだろう。子供は、国の未来である。障害の負担を取り除かれた人々が本来のパフォーマンスを発揮できるようになれば、日本の未来はますます明るいものになるだろう。

ただ、ネックは金銭面である。有機ゲルマニウムはやや高額である。障害を持つ親にとってみれば「有機ゲルマニウム?聞いたこともないな。しかも高い。そんな得体の知れない高額商品に金は出せない」となるだろう。
T氏はゲルマニウムに興味を持ったが、自腹で購入して施設利用者に提供する、とまではさすがにできかねた。

浅井ゲルマニウム研究所の研究部門取締役の中村宜司さんはときどき出張で関西に来られる。そのたびに僕と食事をし、近況について互いに話をする。今年6月、中村さんが神戸に来られた際、僕は中村さんとT氏を引き合わせた。その際、中村さんに「障害を持つ施設利用者数名に有機ゲルマニウムを投与して、その効果を見たいと思っています。有機ゲルマニウムを無償で提供いただくことは可能でしょうか」と頼んでみた。
T氏は、僕の話を一応聞いたとはいえ、まだ有機ゲルマニウムの効果について半信半疑である。ただ、処遇困難の利用者が少しでもよくなれば、と思っている。
僕としては、RCT(無作為化比較試験)ができればおもしろいなと思っていた。有機ゲルマニウムのRCTは恐らく行われたことがないはずで、有機ゲルマニウム投与群とプラセボ投与群に分けてその変化を評価すれば、有機ゲルマニウムで著明な改善が見られるに決まっている。決まっているが、その改善がRCTで確認されることの意味は極めて大きい。医者の臨床報告や改善を実感した「患者の声」がいくら集まっても、それは主観の域を出ない。しかしRCTで確認された有効性は、客観的な科学である。エビデンスレベルが一段違う。ゲルマニウムの有効性が客観性をもって示されることは、中村さんにとっても悪い話ではないと思った。
しかし、それでも、中村さんにとってみれば「タダでゲルマニウムちょうだい」と言われているわけで、ずいぶん虫のいい要求だなとも思う。断られても仕方ないと思っていた。
ところが中村さん、「困っているお子さんを助けることができるなら」と、この話を受けてくれた。これは中村さんが純粋に、T氏の理念に共感したからである。決して僕の考え(「ゲルマニウムの有効性がRCTで裏付けられたら、宣伝する一助になるだろう」)に乗っかったのではない(笑)

これで有機ゲルマニウムを調達する金銭面の負担が免除された格好である。さて、あとは被験者をつのるだけ、ということになったが、残念ながら、集まった被験者は2人だけだった。「ただでゲルマニウムを飲ませてくれる」という、ゲルマニウムの何たるかを知っている人からすればこれほど”おいしい”話はないはずだが、施設利用者はゲルマニウムのことを誰も知らない。安全性は十分に確立していると説明しても「そんなわけのわからないもの、飲みたくない」という人が予想以上に多かった。また、治験に参加するとなれば僕のクリニックに定期的に通うようにして欲しい、と条件を出したことで参加を思いとどまった人もいる。「わざわざ神戸まで通わないといけないの?定期的に病院受診するなんて、何だかうちの子が病気みたいじゃないの」とにかくイヤ、ということに決めれば、イヤである理由はいくらでも作り出せるものである。こうして最終的に集まった被験者は、わずか2人ということになった。しかもこの2人は兄弟(7歳男児と5歳男児)っていう^^;

同じ家に住む兄弟2人となれば、RCTもへったくれもない。ただ単純にゲルマニウムを投与し、その改善ぶりを評価する、というスタイルにならざるを得ないが、それでもいいと思った。
僕はこれまで多くの人にゲルマニウムを使ってきたが、その相手は、僕のクリニックに来た患者ばかりである。患者のなかには「ゲルマニウムを使ってみたい」と希望して来られる人も少なくない。つまり、待ち受ける僕のところへ来た人だけが、僕の治療対象だった。
しかし今回は流れが違う。いわば、僕のほうから動いて、”患者を探しに行った”のである。そうして見つけた2人である。ゲルマニウムの何たるかについての予断は一切ない。
しかもこの2人の症状(7歳児がADHD、5歳児が自閉症)は極めてひどく、おまけに家庭環境も悪かった。両親が逮捕されて刑務所にいるため子供らは母方の祖父母宅で暮らしているのだが、荒れる子供らを祖母が怒鳴り散らし、近所から虐待を疑われて児童相談所に通報されたことも一再ならずある。T氏が対応に苦慮するのももっともだった。このままではこの子供らの将来は明るくないだろう。明らかに、何らかの変化が必要だった。
チャレンジングな症例ほど、結果を出すのがゲルマニウムである。どうしようもないと思われる状況だが、ここでもやはり、ゲルマニウムがきっちり”奇跡”を起こしてくれた。
長くなるので詳細はまたの機会にしよう。

 

統合失調症からの帰還

2020.12.15

いつも両親に付き添われて受診する20代女性。今日、診察室に一人で入ってきた。
「あれ?ご両親は?」
「いえ、大丈夫です」
「ああ、そうですか。調子はどうですか」
「特に問題ないです」
そういう具合に一通りの会話を終えた後で、両親が診察室に入って来られた。
お母さんがいう。
「先生、どう思われましたか?」
どうって、普通ですね。何の問題もなく会話できました。
「そうでしょう。それを見てもらいたくて、まず、一人で入らせました。
ここに初めて来たのはちょうど去年の今頃で、ほぼ1年が経ちました。先生、そのときこの子がどんなだったか、覚えていますか?
まともに話すことさえできなかったんです。それが今では、普通に話せるようになりました」

【症例】20代女性
【主訴】統合失調症
発症は高校生のとき。しかし振り返ってみれば、中学生の頃から独語が多いなど発症の予兆はあった。しかし母親は何かのストレスだろうと思って気にも留めなかった。
高校生のとき、学校で独語が止まらなくなり発症。投薬治療が始まったが、症状は一進一退。薬で落ち着いているときもあるが、そうでないときは、感情面での抑制がきかず、人を罵倒したり卑猥な言葉を叫んだりした。
当院初診は2019年12月28日。ナイアシン、ビタミンC、カンジダ対策など複数のサプリを試すも、著明な改善は見られない。
2月。有機ゲルマニウムを開始。これをきっかけに状況が好転し始めた。まずテレビが見れるようになった(以前は理解力も集中力もなく見れなかった)。さらに、会話の際にきちんと話し方を組み立てて話すようになり、冗談さえ言うになった。
9月。CBDオイルを開始。さらに穏やかになった。母は「どんなサプリよりも効いたな」という印象。寝る前に飲ませるとかえって不眠になることが2回ほどあったため、服用するのは朝、舌下に3滴のみ。
「たったの3滴で効くの?」と思われるかもしれない。
そう、たったの3滴で、人 生 が 変 わ り ま す。それぐらいに、劇的に効きます。
11月。すでにマグネシウムのサプリを飲んでいたが、そこににがりを追加。積極的に摂取するようになったところ、さらなる”改善の階段”をのぼった。
お父さん「ずいぶんよくなったなと思っていましたが、会話の受け答えがさらによくなりました。表情も穏やかになって。切れていた脳の神経が急につながった印象です。本当、急によくなった印象です」

お母さん「発症して3年。ここに通い始めて1年。やっとここまで来たか、と思います。
何が一番効いたのか、分かりません。ゲルマニウム、CBDオイル、マグネシウム。それぞれが、それぞれの仕事をして、今の改善があると思います。
もちろん、完治したわけではありません。オランザピン5mgは続けています。それでも、かつて飲んでいた薬の量と種類を考えれば、ものすごい改善です。以前はそれだけの薬を飲んでさえ、感情が爆発して暴言を吐いたりしていましたから。

改善に伴って、飲むサプリを少しずつ減らしています。たとえばナイアシン。以前は500㎎錠を朝昼夕に2錠ずつ飲んでいたのですが、今はそんなに飲んでいません。正確には、飲めないんです。ホットフラッシュがひどく出て、かゆがります。我慢して続けていたのですが、頭痛がして、さらには吐き気までするようになりました。今は500㎎を朝夕1錠ずつだけです。以前は1日3000㎎飲んでもケロっとしてたんだけど。

CBDオイルの効果は、うわさに違わず、劇的でした。こんなに素晴らしいものが標準治療じゃないのが不思議です。
マグネシウムは、”最後の一押し”、として効いたのかなと想像しています。食事を改め、いろんなサプリを試し、ゲルマニウムでよくなり、CBDオイルでさらによくなった。そこにマグネシウムがさらに相乗的に効いたのかなという印象です。

ねぇ、先生。私、変なこと言うようですけど、この子が3年ぶりに私たちのもとに”帰って来てくれた”感じがするんです。
今、普通の日常生活を送っています。私が洗濯をしたら、この子がたたんでくれて。食事の片付けとか手伝いもしてくれる。「今日は資源ゴミの日だから」というと「いや、今日はゴミの日じゃないよ」とむしろ私の間違いを指摘したりする。ここに来る以前、しゃべることさえできなかったことを思えば、この日常が、私には夢みたいなんです。
今、この子は電車で1時間かけて就労移行の施設に通っていて、それが終わればジムに行って、帰ってきたらご飯を食べて、家事を手伝ってくれて、それで寝て、という毎日です。
ちょっと怒りっぽかったり認知のズレも少しあるけど、以前と比べたら何ということはありません。前は激高したら、本当に手が付けられませんでしたから。
最近、中学生以前のこの子の面影をよく感じるんです。症状に隠れて見えなくなっていた、この子本来の性格ですね。見えないせいで、私も長く忘れていました。
でも最近、”そうそう、この子はこういう穏やかな子だった、こんな感じの子だった”、というのを、思い出すんです。そう、この子、3年ぶりに、ようやく帰って来てくれたんです」

 

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