2022年11月

2022年11月

パーキンソン病の治療

2022.11.13

パーキンソン病は国の指定難病で、基本的には「治らない」とされているけれども、個人的には治る病気だと思っています。あるいは少なくとも、完治までいかずとも、相当程度まで改善できる病気じゃないかなと。
一般に、パーキンソン病の原因は不明とされているけど、全然そんなことなくて、たとえば農薬曝露量とパーキンソン病発生率の相関を示す研究は複数ある。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5629094/

農薬とか殺虫剤はパーキンソン病のリスク因子です。食事はできるだけオーガニックにするとか気を付けてる人が、家でゴキブリや蚊に平気で殺虫剤を撒いたりベープやバルサンを焚いてたりする。換気しないと自殺行為だよ。殺虫剤はタフなゴキブリさえ殺すぐらいの猛毒なんだということを忘れないでね。
農薬が関係しているということは、恐らく炎症とか活性酸素(フリーラジカル)が体内で悪さをしているはずで、ということは、治療としてはそういう炎症を抑えるような食事なり生活習慣なりハーブなりが役立つだろうな、ぐらいのことは見当がつきます。

以下に症例を供覧します。
【症例】70代女性
【現病歴】2021年初め頃より手がこわばるようになり、神経内科でパーキンソン病と診断され、薬を処方された。服薬したところ、副作用が強く出たため中止。2021年10月、別の治療法を求めて当院を受診した。コロナワクチン未接種。
【神経学的所見】歩行が緩慢→小刻み歩行(+) 手がこわばる(たとえばコップを持つと手がコップを持った形のまま固まる)→筋強剛(+) ものをつかもうとすると震える→振戦(+) 表情は乏しい(仮面様顔貌)

いかにも教科書通りの典型的なパーキンソン病である。さて、どのように対応すればよいか?
サプリよりも何よりも食生活こそが命なので、お菓子や小麦を控えるように指導した(パーキンソン病は甘党が多いんです)。「できるだけ日光浴しましょうね」と生活習慣についてもアドバイスして、最後にサプリである。何を勧めるべきか?

まずはアサイゲルマニウムを勧めたい。パーキンソン病は、結局のところ、慢性炎症性疾患です。腸なり脳なりで炎症があって、そのせいで中脳黒質で神経細胞が減少する。それが病態の本質だとすると、炎症を鎮めるようなアプローチはすべてこの疾患に対して保護的に働くはずです。
で、アサイゲルマニウムが炎症を抑えることについては、明確なエビデンスがあります。

https://www.mdpi.com/1422-0067/23/21/13364

これ、中村宣司さんの研究チームが書いた論文で、最近アクセプトされたばかりなんだけど、査読者から「Excellent !実にきれいな研究だ」と絶賛されたらしい。ATPがインフラマソーム(炎症性物質)を活性化し、それによってIL-βなどの炎症性サイトカインが分泌されるところ、ゲルマニウムを投与するとATPと結合し、インフラマソームの活性化が抑制され、結果、炎症それ自体が抑制される。たとえばパーキンソン病患者に投与すれば、脳内で起こっている”火事”がゲルマニウムによって鎮火されるわけです。

チャーガも使いたい。チャーガは地球上に存在するすべての植物のなかで最も抗酸化力が強いのだから、パーキンソン病に効かないわけがないというのが直感です。もちろん、論文的な裏付けもある。

チャーガから抽出した物質(3,4ジヒドロキシベンザルアセトン)を投与すると、パーキンソンに関連した神経毒(6-ヒドロキシドーパミン)によるダメージが軽減するという研究。

さらにCBDオイルもいい。最近厚労省が医療用大麻の使用を解禁することを決めたことで、CBDオイルがますます注目されるだろうけど、パーキンソン病に効くことにもエビデンスがある。

パーキンソン病患者21人を集めてきて、7人ずつを3つのグループに分ける(プラセボ投与群、CBD1日75mg投与群、CBD1日300mg投与群)。すると、CBD300㎎投与群で生活の質(QOL)が上がった。

ナイアシン(ビタミンB3)は、オーソモレキュラー療法の主役級のビタミンで、パーキンソン病に対しても仕事をする。

そもそもパーキンソン病患者では血中ナイアシン濃度が低いことが分かっている。ナイアシンはミトコンドリアのエネルギー産生(酸化的リン酸化)に不可欠の物質だから、ナイアシンが欠乏してはエネルギーが生み出せない。パーキンソン病の症状(疲労、睡眠障害、気分障害)はナイアシン欠乏に見られる症状そのものである。実際、パーキンソン病患者にナイアシンを12か月投与したところ、文字の大きさの改善、疲労軽減、気分改善などパーキンソン病特有の症状が改善した。

さらに、今僕が一番注目しているのが、ブラックシードオイルです。

FLCCCのコロナワクチン後遺症の治療プロトコルに入っていたことで、一気に有名になりました。ワクチン後遺症に使うのはもちろんだけど、僕は他の病気の患者にもけっこうは頻度でこれを使います。そのひとつがパーキンソン病です。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4641935/

神経毒性に対してよく効くという論文がある。アルツハイマー、てんかん、パーキンソン病など神経変性疾患に対して副作用なしにスマートに効いてくれる。使わない手はないだろう。
ちなみに、ブラックシードオイルは統合失調症の人にも勧めたい。

『ハロペリドールによる神経損傷に対するブラックシードオイルの保護作用』という論文だけど、このタイトル自身が抗精神病薬の何たるかを語ってるよね。haloperidol-induced neuronal damage、つまり「ハロペリドール誘導性神経ダメージ」っていうんだから。長期に抗精神病薬を飲み続けた人がどうなっていくか、精神科医なら誰でも知っている。脳がだんだん萎縮していくから、未来は明るくない。そういう薬の副作用を少しでも抑えられるなら、飲んでおいたほうがいいだろう。

厚労省指定の神経難病となれば、一般の病院なら治療はお手上げで、せいぜい症状の進行を遅らせる対症療法でお茶を濁すのが関の山である。だからこそ「難病」なわけだ。しかし僕には、ゲルマニウム、チャーガ、CBDオイル、ナイアシン、ブラックシードオイルなど、治療の武器がたくさんある。普通の医者が治療法がなくて悩んでいるところ、僕は「どれを優先して試そうか」というぜいたく悩みを抱えているわけです(笑)
上記患者にはとりあえずゲルマニウムとチャーガを出した。
2022年1月。
「足元の危うい感じは続いています。手の震えも相変わらずだけど、震え方が多少マシになった気がする。その他、便通とか睡眠とか体の具合はずいぶんいい感じです」
→CBDオイル、ナイアシンを追加。
2022年3月。
「これまで、服を脱いだり着たりするのがすごく手間でした。腕を動かそうにも体が固くてなかなか動かなかったので。でもそれがスムーズにできるようになってきました。手の震えはまだ残ってるけど、多少マシ。知り合いに言わせると、顔色がいいしよくしゃべって笑うようになったと。
そう、体感としても去年の10月頃が一番しんどかった。そのときのしんどさを10とすると今は3くらい。ここまでよくなって感謝してます」
→ブラックシードオイルを追加。
2022年9月。
「体調はいい。前は高いところに手を伸ばすのさえ億劫だったけど、今は問題なくできる。服の着替えもすぐに腕を通せる。
ただ、経済的にサプリが負担になってきた。やめれるサプリがあればやめたい。どうでしょうか」

そう、治療に際してはコストパフォーマンスも大事な要件で、基本、健康は安価であるべきだ。出しているサプリは、変な薬ではないから、仮に一生飲み続けてもまったく問題ないけれども、経済的な負担になってはストレスだろう。
ナイアシンは安価だから続けられるとしても、たとえばゲルマはそれなりに高額だから、悩ましいところだ。とりあえず症状の増悪がない範囲で量を少しずつ減らしていこう。

上記患者の経過は、見方によっては、奇跡なんですよ。というのは、西洋医学的にはパーキンソン病は治らないことになっているから。治らないはずの病気が1年ほどの経過でだいたい治ったわけだから、一般の臨床医からすれば奇跡に見えるはずです。
でも自慢じゃないけど、僕はこういう奇跡はけっこう見慣れています(笑)

 

知ることのストレス

2022.11.5

60代女性
「最近は体調がよくて、サプリをけっこう飲み忘れます。以前はゲルマニウムが命綱って感じで、駐車場からこの診察室まで歩いてくるのも精一杯、疲労困憊の体でした。でも今は普通に歩いています。当たり前のように、平然と。でもわかっています。それは決して当たり前ではありません。先生のおかげです。ありがとうございます。
でも、ちょっと愚痴をこぼしてもいいですか?健康になってもちろんうれしいのですが、それはそれで不幸なんじゃないか、って最近考えてしまいます。ツイッターで情報をとるようになってから、私はこれからの世界に希望を持てなくなってしまいました。

移動の自由がなくなって、定期的にワクチンを打たれて、食糧不足で人工肉とか虫を食べるしかなくて、あちこちで監視されて。世界を支配する一握りの人と大多数の奴隷。そんな社会で、いったい”健康”が何の役に立つでしょう?健康な奴隷であれ、病気持ちの奴隷であれ、奴隷は奴隷です。これから恐ろしい社会になるのなら、いっそ適当なところで病気になって死んだほうがよかったかもしれない。悲惨な世界を見ないで済むわけですから。
先生は”責任世代”です。お子さんを育てる責任があるのはもちろんですが、40代男性というのは次世代に自分の経験や知識を伝え継ぐ義務があります。でも私のような60代女性は子育ても終わったし、先生のような社会的責務の重荷はありません。自分の趣味や好きなことをして気楽な”余生”を過ごす、そういう世代です。でもそれは、社会が通常運転していれば、の話です。アフターコロナの先にある”ニューノーマル”の社会は、私がこれまで見知ってきた昭和の社会とは異質なものだと思います。ワクチンを拒否しただけで強制連行されたり、ドローンであちこち監視されたり、政府を批判するだけですぐさま逮捕されたり。自由のない地獄のような社会かもしれません。繰り返しますが、先生、そんな社会で健康が一体何の役に立つでしょう?
先生もどこかに書いておられましたが、『知ることのストレス』、私もこれをつくづく感じます。いっそ何も知らなければどれほど幸せだったか。テレビや医者が言うままにマスクをしてワクチンを5回打って、体調崩して、それで接種との因果関係も何も疑わないまま死んでいく。それはそれで、全然幸せな人生だと思うんです。皮肉でも何でもなくて。
でも私は知ってしまいました。マスクの無意味さ、ワクチンの危険性、これから社会がどうなっていくか。でも、知っているけれど、何もできません。ワクチンは打たないからそのせいで死ぬことはないと思う。でも変わりゆく社会を見ながら、何の抵抗もできない。『長生きなんてするんじゃなかった。病気になってさっさと死んどけばよかった』そんなふうに後悔する未来になるんじゃないかと、私、たまらなく不安なんです」

 

60代女性
「突然のお便り失礼します。私は昨夏コロナワクチンを2回打ちました。大きな副作用はありませんでしたが、後に調べたところでは、接種後死亡者が多数出ているロット番号でした。世間で3回目の接種が勧められる頃になってようやくこのワクチンの危険性に気付き、遅ればせながら先生の『コロナワクチンの恐ろしさ』を読みました。
接種後自分の身に何が起こったとしても、これも運命と受け入れる覚悟はできています。ただ家族は救いたい。そういう思いで、夫や娘にワクチンの危険性を伝え3回目接種を思いとどまらせようとしましたが、できませんでした。
娘には1歳半の子供がいます。私の孫娘にあたるこの子が、いまだに歩きません。立ち上がろうとするのですが、すぐにしゃがんでしまいます。これがコロナ禍でなければ、また、娘がコロナワクチンを打っていなければ、発育の個人差だろうと片づけていたところですが、妊娠中のワクチン接種の危険性、母乳にスパイクタンパクが含まれていることなどを知ってしまった今となっては、孫娘の発育不良と娘のワクチン接種の因果関係を疑わずにはいられません。また、孫娘は定期接種ワクチンもすべて打っています。先生の以前の記事『小児ワクチンについて』を読み、胸がふさがる思いでした。
親子の関係性が崩れてもいいという覚悟を持って、これまで私が知り得た情報を娘に伝えました。『どうかこれ以上コロナワクチンは打たないで欲しい』と。そして率直に、孫娘がいまだに歩けないのはワクチンが原因ではないかという懸念を伝えました。娘は激しく苛立ち、以後、私との接触を避けるようになりました。夫と二人して、私の頭がおかしくなったと思っています。
私は接種後、胸痛とかすみ目が出るようになりました。いつどうなるか分からないと思っています。昨夜は遺書を書きました。『突然死したら解剖の上、ワクチン遺族会につなげて欲しい』と書きましたが、夫からも娘からも愛想を尽かされている今の状況ではそれも叶わないかもしれない。
夫からは『もうコロナの話はするな』と言われているので、コロナ関係のニュースなどを見ても努めて平静を装っています。遺書を書き、感情を抑えている私の横で、夫はお笑い番組を見て笑い声をあげています。四十年以上連れ添ったパートナーとこんなにも分かり合えないことに、底知れない絶望を感じます。
『コロナワクチンの恐ろしさ』の副題に『知らないほうが幸せかもしれない』とあります。本当にその通りです。何も知らなければ、夫や娘との良好な関係が崩れることはなかったでしょう。お笑い番組を見て夫と一緒に声を出して笑うこともできたでしょう。でも、もう戻れません。一度知ってしまったら、もう知らない状態には戻れないんです。
幸い、今、私は生きています。孫娘の発育が今度どうなるか分かりませんが、私が今生きていることにも、孫が生まれてきたことにも、きっと意味があると思っています。せめて孫の人生の道筋ができるまで生きていたいと思っています」

 

阪神大震災のこと

2022.11.3

岡澤美江子先生は50年以上前から臨床でアサイゲルマニウムを使い、その有効性を実証してこられた。浅井一彦先生の著書にもその名前がちらほら出てくるし、有機ゲルマニウム研究会でも多くの症例報告をした。

当ブログでも岡澤先生のことは何度か取り上げたことがある。
https://clnakamura.com/blog/6561/
https://clnakamura.com/blog/6122/
https://clnakamura.com/blog/6146/
https://clnakamura.com/blog/6192/

上記の記事のなかに、「癌は50万円で治る病気なのよ」という岡澤先生の言葉がある。この短い言葉のなかに、岡澤先生のゲルマニウムに対する信頼感が凝縮されている。「アサイゲルマニウムは高額だけど、癌にかかったとなれば、覚悟を決めてしっかり飲みなさい。ざっと50万円は見ておきなさい。でも逆に言うと、癌はそれで治ります」

岡澤先生は現在101歳。神奈川にある老人施設に入居中で、今も毎日ゲルマニウムを飲んで健康を保っている。機会があればお会いしたいと思っていた矢先に、コロナが始まった。面会は家族さえ自由にできなくなった。僕のような部外者の面会はなおさら厳しい。
そこで、アサイゲルマニウム研究所の中村宣司さんからこのような提案を受けた。「岡澤先生の娘さんとお会いしませんか」
先日、金沢文庫にある娘さんの事務所にお伺いし、様々な話を聞いた。
僕が神戸から来たというと、娘さん「私も神戸には20年以上住みました。ちょうど阪神大震災も経験しましたよ。21世紀になった頃に神奈川に戻ってきました。今でも神戸がなつかしい」
事務所の机にこんな本が置いてあった。『報道写真全記録 阪神大震災』

何気なく手に取って、ぱらぱらとページをめくっているうちに、本に引き込まれた。倒れた阪神高速道路。崩壊した三宮のビル群。火事で焼け出された人々。数々の衝撃的な写真を見ているうちに、だんだんたまらない気持ちになってきた。
県外の人から「どこ出身?」と聞かれたら「神戸」と答えるけれども、僕は本当は明石出身なんです(←神戸の人から一番嫌われるパターン笑)。でも明石も揺れた。ものすごく揺れて、倒壊した建物もあって大変だった。僕は当時14歳。子供だけど物心はちゃんとついてて、地震のことはよく覚えてる。覚えているけれども、心の健康を保つために、あえて思い出さないようにしているところはあると思う。
だから、こういう機会でなかったら、こんな写真集は読まない。あえて古傷に触れるような行為だから、本を手に取ろうとさえ思わない。
言ったら何だけど、娘さんがこの本を気楽に事務所の机に置いておけるのは、地震が他人事だからだと思う。神奈川で生まれ育って20年、それから神戸に住んで20年、今また神奈川に戻って20年。あの地震を神戸在住の当事者として経験したのは間違いないだろうけれど、根本的には他人事だから、それなりに客観視できる。この写真集を見たって、僕ほど感情的に揺さぶられることはない。
そう、僕はこの写真集を見ているうちに、内心娘さんの話どころではなくなってしまった。写真の一枚一枚がショックで、いろんなことを思い出して、14歳当時の自分に引き戻されて。
阪神大震災の経験者は、この写真集を見れば、泣きます。これは絶対です。何を賭けてもいい。確実に涙が出ます。
状況的に泣いたらおかしいから僕は涙をこらえたけれども、そういう場じゃなくて、たとえば部屋でひとりでこの写真集を見ていたら、僕は遠慮なく泣いたと思う。

自分の中にこういう感情があるのが意外だった。トラウマ(心的外傷)なんて自分には無縁だと思っていた。でも子供なりにやっぱり地震はショックだったんだな。地震から28年も経った今になって、ようやく気付かされたよ。
明石に住む少年にとって、休日に三宮とかハーバーランドに遊びに行くというのは特別な時間なんです。地震前の神戸は活気があって、行くだけでワクワクした。元町や三宮の高架下にひしめく怪しげな店の雰囲気も好きだった。長田に焼肉のうまい店があったけど、それも地震で潰れてしまった。
かつて神戸港は日本一の貿易港だったけれども、地震をきっかけに転落した。それだけではない。人口数、出生数、生産年齢人口の減少と老年人口の増大、都市部(東京、大阪)への人口流出、女性の非婚化が進み、市の衰退はもはや隠しようがない。
https://clnakamura.com/blog/5389/

今、僕は神戸市に納税するれっきとした神戸市民だけど、子供の僕が見ていた神戸と今の神戸、果たしてどっちが魅力的かっていうと、もはや比較にもならない。でも安易に地震のせいにしちゃいけない。実際、明石や西宮は人口が増えてている。魅力的な町には人が集まるものだよ。大した魅力もないし税金は高いし、となれば、神戸に住むメリットがない。人が離れて当然だと思う。明石の敏腕市長みたいなのが神戸に来てくれれば、また盛り上がるだろうけれど。

 

つい先日、鵜丹谷(うにや)さんと話をする機会があって、そのときに上記の震災写真集の話をした。「地震を経験した神戸市民ならあれを見て泣かない人はいないですよ」と。すると鵜丹谷さん、こう言われた。
「わかります。私もテレビとかで神戸の地震のドキュメンタリーをやっているのを見ると泣いちゃうから。
震災当時、私は神戸で会社を始めたばかりの頃だった。地震当日からすぐに自転車であちこちを回った。目を覆うような被害だった。倒壊した家屋の生き埋めになった人もいた。助けたかったけれども、自分の力だけではどうしようもない。それはもう、ものすごい無力感で。そのときの悔しさが骨身にしみてる。
今、反ワクチンの活動をしてるけど、その原体験には震災があります。ワクチンの危険性を分かっているのに知らせず、みすみす打たせて健康被害を受けたり最悪の場合死んだり。そういう経験はもう二度とごめんなんです。あの地震だけで十分です。当時の無力感や後悔は二度と味わいたくありません。だから今、こういう活動をしているんです」
地震の教訓をこんなふうに生かしている人が身近にいる。
何歳であの地震を経験したか、というのもあるだろう。僕は子供だったから、また、明石だから神戸ほどの被害がなかったこともあって、鵜丹谷さんのような無力感は感じなかった。
それでも、同じ危機意識(『あのワクチンはやばい』)を持って活動している。年齢や価値観がちょっと違うこういう人の存在が、僕にはとても刺激になります。

BBQパーティーにて

2022.11.1

普段何かとサプリを飲んで防御に努めてるおかげか、僕はシェディングってほとんど食らわないんだけど、おとついは強烈なの食らっちゃったな。旦那さん、奥さんともに4回目を接種した夫婦が来院されて、おまけに「今日の午前中インフルエンザワクチンを打ってきました」って人で、このご夫婦を1時間ほど診察した後、熱っぽいようなだるさを感じて「あ、やばい」と思った。いつもは1日の業務を終えてから弁当食べてブログを書き始めるんだけど、この日は食欲ゼロでしんどすぎてブログどころじゃなくて、すぐゲルマニウム、チャーガ、グルタチオン飲んで、待合室に置いてある水素発生器で水素を吸って、おなかにセルパワーを当てて、椅子に横になっていたら、気持ちよくなってそのまま寝てしまった。目が覚めたら夜の12時で、3時間も寝てしまったけど、すごくすっきりしてて、体が元気になっているのを感じた。「風邪は引き始めが肝心」っていうけど、これにならって言うと「シェディングは食らい始めが肝心」だね。小さな火種を侮ってはいけない。放っておくと大火事になって手が付けられなくなるから、最初の封じ込めが大切だ。
これ土曜日のことで、翌日の日曜日は休みだから別に体調崩してたっていいといえばいいんだけど、この日曜日は特別だから絶対に元気でいたかった。というのは、うちでお客さんをお招きしてバーベキューをする予定だったから。ホストが体調崩してたら、お客さんがしらけちゃうでしょ。だからちょっとした火種に対して消防車5台動員するぐらいの本気で体の回復に努めたわけです。

この日のゲストは、今やすっかり有名になられた『肛門科女医』佐々木みのり先生ご夫妻と、プロ棋士の今泉健司ご夫妻、神戸で歯科医院をされている藤原夫妻でした。みのり先生の登場は皆にとってサプライズで、「あのツイッターで有名な!?」「こんなところでお会いできるとは!」「お目にかかれて光栄です!」という歓声が飛び交った。みのり先生、今泉さん、どちらも大阪に住んでいて、しかも今泉さんの行きつけのカレー屋にみのり先生もよく行っているという不思議な一致があって、心理的な距離感が一気に縮まりました。
みのり先生夫妻のなれそめ(大学時代に軽音部の先輩と後輩だった)とか、みのり先生、歌が超絶うまくて演歌歌手になろうと本気で動いていた時期があって実際坂本冬美と同時期に歌番組のオーディションに受かったとか、他では聞けない話を聞かせてもらった。この前鳥集さんのライブに行ったけど、鳥集さんとみのり先生、どちらもしゃべれるし歌えるし、コラボしたらおもしろいんじゃないかな。

さて、僕はこの日軽く緊張していたんだけど、それは今泉さんと会えるからだ。僕の妻と今泉さんの奥さんが面識があって、その縁でこういう機会を得た。昔の記事でちょくちょく書いているけど、僕は将棋が好きなんです。
https://clnakamura.com/blog/4644/
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万年級位者のヘボ将棋だけど毎日ネット対局しているし、YouTubeでも将棋関連の動画をよく見たり、棋士の書くブログとかSNSをフォローしている。特にどの棋士が好きという棋士がいるわけじゃないけど、プロ棋士という職業に、勝負の世界に生きている人自体に、深い敬意と憧れを持っています。特に今泉さんは、将棋ファンなら知らない人はいない有名人です。
プロ棋士を目指す全国の若者が集まり切磋琢磨する『奨励会』で、勝ち星を重ねて初段、二段と昇段し、さて、三段リーグへ。勝ち抜ければめでたくプロ棋士になれるものの、ここが「鬼が出るか魔が出るか」と言われるほどの最難関。多くの若者たちが年齢制限のため涙を飲んでプロの道を諦めていった。今泉さんもその一人である。奨励会を退会したあと、証券会社、レンタルビデオ店など仕事を転々とした末、介護職に落ち着いた。しかしそういう仕事をしながらも将棋への未練を断ち切れず、アマチュアとして各種棋戦に参加し、プロ棋士相手に互角の戦績をあげていた。『将棋ウォーズ』というネット対戦アプリがあるんだけど、そこでもプロ棋士相手に勝ちまくっていて、「一体誰なんだ?」と一部界隈で話題になっていた。「こんなに強い人を野に放置しているのは棋界にとって損失ではないか」プロ棋士編入試験の世論が盛り上がり、編入試験で勝ち越し、見事、プロ棋士への仲間入りを果たした。
https://www.youtube.com/watch?v=7gmlGkNVpqE
この『レジェンド』今泉さんが我が家に来るというのだから、僕としては興奮せずにはいられない。将棋界のさまざまな裏話を聞かせてもらいました。

タイムリーなことに、皆さんご存知のように今将棋界でちょっとした問題が起こっていて、これについての今泉さんの見解を聞くことができた。ただ、あまりにも過激なので、発言をそのまま紹介することはできません(笑)
「マスク未着用の定義があいまいすぎる。対局中にお茶を飲んだりお菓子を食べたりっていうことは当たり前にやっているのはオッケーなのにね。コロナがそこまで怖いならマスク着用、未着用の定義づけを細かくやっていくしかないけど、コロナってそんなに簡単にコントロールできるものなの?そもそもそこまでコロナが怖いなら対局自体不可能でしょ」

僕は将棋好きなんですけど、才能はありません。プロ棋士になるような人は才能があって、かつ、努力できる人だと思います。豊島将之とかすごい才能ですよね。
「奨励会時代、糸谷、稲葉、豊島(関西四天王のうち三人)とか、今全員A級だけど、彼らと指して感じたのは、そういう才能、持って生まれたセンスということで言うと、糸谷が圧倒的にずば抜けています。豊島は才能という点では糸谷や稲葉ほど恵まれていなかったけれども、彼はそれを補うだけのものを時間をかけて積み重ねた。だから今、糸谷や稲葉よりも上にいる。糸谷は四段時代からそんなに強くなってない。それでもA級にいる。もともと持ってるものが違うんです。糸谷が豊島並みの努力を続けていたら、藤井聡太の前に立ちはだかる壁になっていたかもしれない。
僕は41歳で『拾ってもらった』みたいな形でプロ入りした。才能では彼らにとてもかなわない」

https://news.line.me/detail/oa-shujoprime/0664f9956e1b

でも藤井聡太に勝ったことがあるってすごいと思います。
「当時の藤井くんはまだ隙があった。でもそれから4年ほど経って、彼はとんでもない成長をした。トップ棋士相手に勝率8割以上をキープしているのは驚愕です。驚愕以外の何ものでもない。持っているものが違いすぎる。プロ棋士として情けない話だけれども、C2の棋士相手なら角落ちでも勝つんじゃないか。それぐらいにレベルが違います。きのうの広瀬戦もすごかった」
広瀬章人も強いですよね。
「あの人も僕のなかではバケモノですね。対局者心理っていうのかな、棋譜を見ているだけでは分からないけれども、実際に指してみて分かるものがある。
昔で言えば、村山聖先生。指していて『まったく勝てる気がしない』と思わせるような底知れなさがあった」

今泉さんの話に相槌を打つ僕の声は、「えー!」とか「うそー!マジで?」とか、ほとんど悲鳴に近かったと思う(笑)それぐらい興奮して聞いていました。
将棋ファンとして知っている話もあった。ネットで検索すればどんな情報も出てくる時代だから。それでも、その情報をプロ棋士の口から直接聞くと、別の話に思えるぐらい新鮮だった。将棋ソフトの不正使用疑惑の事件とか棋士のワクチン接種状況とか、強烈すぎてここには書けないぶっちゃけ話も多々あって、僕としてはただただ夢のような時間でした。
食べたり飲んだりがひと段落したとき、今泉さんが「もし今将棋盤があればひとつどうでしょう」と誘ってくれた。僕は飛び上がってしまった。喜びなのか恐怖なのか申し訳なさなのか、いろんな感情がない交ぜになって、とにかく飛び上がってしまった。「いや、プロ棋士の先生とそんなのやるなんて、恥ずかしいし申し訳ないし、もう何というか」としどろもどろになったけど、今思えばそんなに格好つけることもなかったな。アマチュアの人と指導対局することなんてしょっちゅうあるだろうから、下手な将棋は見慣れているだろう。こんな機会、絶対ない。恥ずかしがらずにやっておけばよかった。ただ、やろうにも将棋盤がなかった。次お会いしたときはぜひ一局お願いします。

 

有機ゲルマニウム研究会入会について

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