ゲルマニウムとは?
ゲルマニウムは元素記号Ge、原子番号32、原子量72.63、周期律表の14族に属する元素で、非金属の「炭素」と、金属の「スズ、鉛」の間にあり、ケイ素と共に「半金属元素」に分類されます。その名の通り、金属と非金属の中間的性質を示します。
ゲルマニウム元素の塊は銀色に光り金属のように見えるため、習慣的に「金属ゲルマニウム」と呼ばれています。実はそれは鉱石などから取り出したゲルマニウムを精製する過程で結晶が集まった「多結晶ゲルマニウム」というもので、陶器と同様に硬いものですが、たたくと簡単に割れてしまいます。
ゲルマニウムの半導体としての性質を利用したトランジスターやダイオードはエレクトロニクス発展の花形となりましたが、現在はシリコンなどを使ったIC半導体に主役の座を譲り、工業的な面では主に宇宙用の太陽電池や暗視カメラ用の赤外線レンズなどに用いられています。