使用症例

使用症例

できればハゲたくない

2023.9.22

できればハゲたくない。でも「そのとき」が来たとなれば、変にハゲ隠しの工夫をすることなく、自然体でいきたい。あるいは、隠すどころか、さらす。松山千春的なスキンヘッドもありかもしれない。

遺伝的には、間違いなく、来る。
父は20代前半からすでに来ていた。母方の祖父も若い頃から丸ハゲだった。
血統的には、まず文句なしに、ハゲのサラブレッドである。

ちなみに、ハゲの遺伝性について、以下のような研究がある。

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「ドイツのボン大学の研究によると、若ハゲはアンドロゲン受容体の特異的変異によるものであり、この変異遺伝子はX染色体上にある。男性はX染色体、Y染色体をそれぞれ1本ずつ持つが、このX染色体は母親由来である。つまり、自分が将来ハゲるかどうか気になるなら、父親よりは母方祖父の頭を見よ、ということである」

しかしこの研究は、僕にとって無意味である。父も母方祖父も、両方がハゲているので。

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孫とたわむれるおじいちゃん

父が僕を見て、不思議がる。
「お前今いくつや。そうか、もう43か。でも頭、全然来てへんな。俺がお前の年のときには、もう、隠しようもないほどやったぞ」
そう、僕もそれを不思議に思っている。幸い、僕は「まだ」である。遺伝という必発の時限爆弾があるとすると、それはとっくに起動していてもおかしくない。しかし、今のところ爆弾は沈黙している。なぜなのか?

仕事柄、栄養に気を使っているから、それが髪にも何らかのプラスの影響を与えているのかもしれない。あるいは、それは単に時間の問題に過ぎなくて、来るときは何の予兆もなく、一気に来るかもしれない。

年の割に若く見られることが多い。年齢を言うと驚かれる。栄養療法のおかげかもしれないが、しかし自己否定するようだけれども、栄養療法が薄毛を防ぐとは思っていない
それは、オーソモレキュラー療法を創始した二大巨頭、ライナス・ポーリングとエイブラム・ホッファーの顔写真を見てみるとよい。

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両先生とも、自らオーソモレキュラー療法を実践し、90歳を超えてなお、明晰な思考を保っていた。しかし写真を見て分かるように、髪の毛については、残念な感じである。

そもそも、なぜハゲたくないのか?
異性の目を気にして、というのは正直あると思う。世界に男しかいなければ、多分「ハゲ散らかして一顧だにせず」、何ら動揺しないだろう。しかし、たかが頭髪の多寡で動揺するのは、異性へのアピールに際して、毛量の少なさが不利になることを自覚しているせいではないか。
「既婚者のくせに異性の目を気にするとはどういうことか。なんと浮ついた男よ」などと思われるだろうか。ちょっと待ってほしい。「釣った魚にエサはやらない」とばかりに、結婚後ぶくぶく太りだして、オシャレに気を使うこともやめて、どこに行くにも常に同じジャージで、、、みたいに変われば、どうか?「幸せ太りだね。カッコつける必要がなくなって、相手を信頼してるからこその変化だよ」と正当化するか、あるいは「結婚詐欺だ。夫婦とはいえ、常に男と女。異性としての魅力を高める努力をお互い続けるべきだ」と批判的にとらえるか。僕はどちらかというと、後者をとりたい。だから、ひとまず、ハゲないように努めたい。どう頑張っても無理だ、となるまでは。

こんな統計がある。

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結婚適齢期の女性に、「薄毛・ハゲの男性は好き?嫌い?」と聞いたところ、

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90%の女性が「嫌い」と答えた。
やはり、そうだったか。この結果は意外ではない。「女はハゲ男を嫌う」十分に想定内の回答である。だからこそ、男はハゲたくないのである。

しかし、このアンケートの真価は、次の質問にある。
『金持ちのハゲ』と『貧乏なイケメン』、結婚するならどっち?

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なんと、76%の女性が『金持ちのハゲ』と結婚すると答えた。
先の問答と併せて考えれば、女性の恐ろしい本音が垣間見えるようだ。「ハゲは嫌い。でも稼ぎがいいなら結婚してやってもいいよ」
しかしこれは朗報である。将来必発のハゲ遺伝子を持つ男性にとっては、力強い応援メッセージだ。「ハゲてもいい。しっかり稼いでさえくれればね」と。毛はどうにもならなくても、稼ぎは頑張ればどうにかなる。
女性は若さとか美しさのはかなさをよく知っていて、案外現実主義なんだな。

以下、シェディングにより薄毛をきたしたと思われる症例。
40代男性
「在宅勤務のときは問題なかったのですが、昨年10月から出社が始まって、その頃から急に毛が抜け始めました。あまりにも大量に抜けて、薄毛が目立ってきたほどです。シェディングの可能性を疑っています。
会議に出席すると大変です。気管とか肺がもわっとして、息苦しくなって、鼻の違和感、歯が浮くような違和感がある。胃には灼熱感がある。
においは感じたり、感じなかったりです。隣の席の同僚は、においは感じないけど、何といえばいいかな、「負のオーラ」みたいなのが出てて、ずっと隣にいると、心臓が痛くなって、頭がぶわっと来る感じがします。こんな感覚はこれまで経験したことがありません。
先生のブログはだいたい全部チェックしてます。効いたもの、効かなかったもの、いろいろです。たとえば、びわまる、パパイヤ酵素、アンドログラフィスは分かりませんでした。村上先生の抗体スプレーはちょっと効いた。イベルメクチンは効くけど、本来虫下しなのであまり飲みたくない。切り札的に置いてて、どうしても必要なときに飲みます。鼻うがいは会社のロッカールームに常備してます。うがい液にEM菌を混ぜるとさらにいい感じです。
あの漢方、コロナワクチン除去散は変化を感じません。アサイゲルマニウムは明らかな改善はないけど、前より食らいにくくなった感じはあります。
私に一番効いたのは二酸化塩素です。シェディングの影響で、目にものもらい(めばちこ。正式には麦粒腫)ができるのですが、二酸化塩素をスプレーボトルに入れて患部に吹きかけると、一気に治った。ステロイドとか何やっても治らなかったのに、二酸化塩素で一気に。これには驚きました。ただ、薄毛にはいまいちパッとしない。シェディングで頭皮が赤くて、ぶつぶつができています。何とか毛が元通りになればと思います」

シェディングによる薄毛と一般的な薄毛では対応が違うかもしれない。
しかし、一般的な薄毛に有効な栄養的アプローチが、シェディングにも有効かもしれない。以下に紹介していこう。

・フルボ酸
この人はすでにいろいろ試しておられる。僕から助言できることは少ないかもしれない。しかし、フルボ酸はまだ試したことがないということだから、ぜひとも使ってみるといい。

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フルボ酸がシェディング対策に有効であることは過去記事で何度かお伝えしたけれども、実はフルボ酸は肌や髪にも好ましく作用する。当然、飲むんだけど、スプレーボトルに入れて頭皮にシュッシュしてもいい。

・麹
以前の記事で、鹿児島にある源麹研究所について紹介したけれども、同研究所の山元正博さんの著書『麹親子の発酵はすごい』に、以下のような記述がある。

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「麹エキスを頭皮に塗り続けると、まず抜け毛が止まり、やがて毛が生えてきた」というエピソードが紹介されている。この理屈としては、麹の摂取により、制御性T細胞が活性化することがある。制御性T細胞は抗炎症作用に加えて、頭皮の幹細胞を増やすという論文がある。

・アサイゲルマニウム
アサイゲルマニウムが薄毛に有効か、正確な研究があるわけではない。ただ、臨床現場にいると「ゲルマニウムを飲み始めてから髪の毛が生えてきました」という声はしょっちゅう耳にする。僕の臨床経験的には、ゲルマの発毛効果は間違いないと思っている。そのメカニズムとしては、先の麹と同じように、ゲルマニウム摂取による制御性T細胞の活性化が考えられる。以下のグラフは、田中善先生が12人のボランティアを対象に行ったゲルマニウム治験のデータのひとつ。

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ゲルマニウム1日1000mgを4週間服用したところ、制御性T細胞が有意に上昇した
そして、制御性T細胞が頭皮の幹細胞を活性化することにはエビデンスがある。

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麹もゲルマも、発毛のメカニズムが共通しているところがおもしろい。

・かぼちゃの種
パンプキンシードオイル(PSO)を使ったこんな研究がある。

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かぼちゃの種油(パンプキンシードオイル;PSO)には男性ホルモンの過剰な働きを抑える作用がある。具体的には、5α還元酵素の作用を阻害し、男性ホルモンに拮抗的に働く。これまで「PSOを飲んでいると毛が生える」ことは経験的には知られていたが、実薬群とプラセボ群に分けて、きっちり科学的に調べてみた。76人の男性型禿頭症患者について、実薬群(PSO1日400㎎を経口投与)とプラセボ群に分け、24週間追いかけた。その結果、PSO投与群では毛量が有意に増加した。

・黍(きび)
雑穀が体にいいとよく言うけど、発毛効果があることはあまり知られていないだろう。特に、黍について、以下のような研究がある。

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黍種油(MSO)により、毛包真皮乳頭細胞の増殖が促進された。具体的には、毛包のサイズと数が増加した。つまり、発毛が促進されたということだ。
玄米を食べる人は、雑穀を混ぜて炊くといいよ。予想外の「おまけ」がついてくるはずだ。

・リシン
以下の論文『栄養と脱毛(ヘアロス)』に、いくつか興味深い記述がある。

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「鉄欠乏の女性でヘアロスが多い」(Hard et al.)、「血中フェリチン濃度は女性のヘアロスの一要因である」(Rushton et al.)、具体的な鉄濃度として「血中フェリチンが70 μg/Lくらい、かつ、赤沈(炎症マーカー)が10 mm/hであることが望ましい」と。だからといって、薄毛に悩む女性は、鉄サプリをむやみやたらに飲んではいけないよ。鉄サプリを飲みまくれば、なるほどフェリチンは上がるだろう。しかし同時に、鉄はフェントン反応により炎症を起こし、赤沈が上昇する。
ヘアロスの女性を対象にした二重盲検で、リシンと鉄の投与で有意な改善が見られたという。

以上、さまざまな食材や栄養成分に薄毛予防、育毛の効果が確認されている。総じてどれも、抗炎症作用を持つ印象だ。だから、別に薄毛予防が目的ではなくても、毎日摂取して損はない食材ばかりだ。
他にも、生活習慣として、ヘナ(天然の毛染め)や酵素風呂なんかもいい。エビデンスはないけど、「酵素風呂に行ってるうちに生えてきた」というのは、anecdotalによく聞く話である。

今後の講演予定

2023.9.22

いくつか、今後の僕の予定について、告知させてもらいます。

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https://isom-japan.org/seminar/general_meeting_lp?page=202309
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9月23日~24日、横浜で『国際栄養医学シンポジウム2023』という栄養医学についての講演会があって、そこで僕も演者として話します。僕は23日15時半から、ゲルマニウムについて30分ほど話す予定です。
田中善先生がワクチン接種者12人に対してアサイゲルマニウムを4週間投与する治験をしたんだけど、非常に興味深い結果が得られた。そういう”新ネタ”もあわせて、発表するつもりです。
興味のある方はお越しください。

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https://jspcm.org/seminar/2842/

10月7日~8日、札幌で『日本先制臨床医学会』の学術大会2023が行われます。僕は8日の昼、ランチョンセミナーでゲルマニウムについてお話しする予定です。
興味のある方はお越しください。

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https://satuma02311.peatix.com/?fbclid=IwAR0ozs-75ebnxIjD-Ocu7coZrLZ3tJyosRdOMrTscAVq3Uj7pmDakZicQR4

11月3日、僕の講演会があります。主催はサツマ薬局の野口さんです。
コロナ禍の一時期、僕は全国あちこちで毎週のように講演をしていました。しかし、コロナも5類化してひと段落、講演をする機会もめっきり減りました。講演するとしても、「栄養のことをメインに話そう、普通の医者に戻ろう」と思っていましたが、野口さんの希望で、コロナについてもけっこう深く話すつもりです。
野口さんは、今年1月僕の講演会(神戸で内海聡先生、鵜川さんと一緒にした講演会)に来られたことがあって、そのときの僕は、コロナ漫談とでも呼ぶべきトークで、会場の爆笑をかっさらっていました。1月の寒い会場の温度が、爆笑で3度くらい上がったといいます(笑)
野口さんとしては、「もう一度あのトークを」と希望されているのだけど、すっかりコロナ関係の講演から遠ざかった今、また当時のクオリティの講演ができるかな。すべっても許してね(笑)

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https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/021yj85p4q931.html?fbclid=IwAR3ZZ43zAI0HFQCGwJvVxOg5Bn_03FZbEuBouVk4wkFcehYvXyVB8yzE1WQ

11月5日13時半から兵庫区文化センターで僕の講演があります。テーマは栄養で、ようやく本業のオファーが来ました(笑)
コロナ関係であれ栄養であれ、講演のときには、変に難しくならないよう、心がけています。たとえば、コロナ関係の講演で、コロナワクチンがなぜ危険なのか、それを説明するのに、生理学とか生化学を持ち出すと、分かる人には分かるだろうけど、そうではない人には念仏になってしまう。だから、もっと一般ウケする内容がいい。
この『原住民から学ぶ栄養療法』は、小学生の子供が聞いても分かるし、おもしろいはずです。というか、僕自身「小学生のときに知っていればよかった」というような話をします。というか、コロナ前、2019年にすでに近所の塾(浜学園)で小学生とその保護者を対象に講演会をしています。
浜学園というのは、関西では知らない人はいない有名な塾で、灘中学や甲陽中学など、いわゆる難関校への進学実績で知られている。縁あってそこで講演したことがあって、そのときの経験を過去記事に書いたことがある。
https://clnakamura.com/blog/2972/
https://clnakamura.com/blog/3373/
僕は当時全くの無名で(今でもコロナ界隈を除いてほぼ無名だけど)、でもそんな僕を呼んでくれて、講演の機会を与えてくれた。正体不明、実力未知数、どこの馬の骨とも知らない僕を呼んで、将来有望な子供や教育熱心な保護者の前で、話す機会を与えてくれた。こういうとき、僕は頑張ります。いつも本気で頑張ってるんだけど、もっと頑張る。案外義理堅いんです(笑)
そうして頑張って作ったスライドは、僕自身の財産になる。患者に何かを説明するときに、自作のスライドほど使いやすい資料はない。
講演は準備がものすごく大変で、「お金もうけ」という目線で見ればコスパは最悪で割に合わないけれども、得られるものは莫大です。どんな勉強よりも勉強になる。演者の僕自身が聴衆の誰よりも多くのものを得ているんです。

統合失調症とヨウ素

2023.8.22

おかしな言動をする人に対して「頭がおかしい」などと言うように、世間一般の人は「精神疾患は脳の病気である」と考えている。
しかし、腸内細菌の研究が進むにつれて、「精神疾患は腸の病気である」という説が登場した。『腸脳相関』という言葉を聞いたことがある人も多いだろう。
さらに、第3の新説「精神疾患はホルモンの病気」という考え方がある。具体的には「精神疾患はHTPアクシスの内分泌異常である」。
HTPアクシスというのは、視床下部(Hypothalamus)、下垂体(Pituitary)、甲状腺軸(Thyroid)の頭文字をとったもので、これら3つのホルモン分泌器官の連携によって体内の恒常性が維持されているという考え方のことだ。
この説については、すでに以前の記事で、統合失調症の患者がチラージン(合成の甲状腺ホルモン剤)を飲んで劇的に改善したエピソードについて紹介した。
https://clnakamura.com/blog/5257/
https://clnakamura.com/blog/5264/
https://clnakamura.com/blog/5266/

「統合失調症患者が甲状腺ホルモン剤を飲んで症状が改善した」などと聞くと、ほとんどの精神科医は言下に否定するだろう。「そんなことはあり得ない」と。しかし本当なのだから仕方ない。
以下の症例では、甲状腺ホルモンではなく、ヨウ素を飲んで症状が軽減したエピソードを紹介しよう。

【症例】30代男性
【主訴】統合失調症
2022年1月26日当院初診。
「発症したのは去年の11月で、幻聴がメイン。たとえば今日はここに車で来たんだけど、ふと『運転気を付けてね』みたいな声がする。幻聴かそうでないかははっきり分かる。あと、テレビを見てるとか聴覚を何かに集中してると幻聴は起こりません。声は人間のものではありません。右翼が街宣車でがなり立てるような声ってあるでしょ。あれが遠くのほうで聞こえる感じです。明らかに異質な声です。
実はもともとの病的な症状は21歳のときが初発で、そこから薬を飲んでいます。リスペリドン2㎎ですが、最近幻聴の影響で3mgに増やしました。これ以上増やしたくないので、ここに来ました。
小麦とか甘いものを避けたり食事には気を付けてるし、ナイアシンやマグネシウムのサプリを飲んでいます。ナイアシンは3000㎎とか多めに飲んだけどよく分からない」

2022年3月1日受診。
「幻聴はだいぶ減っています。一番ひどいときを10だとすると、今は2か3ぐらい。周期的にまだ少しあります。
何が効いたのか、分からない。恐らくゲルマかなという体感だけど、ひょっとしたらCBDオイルかも。でもどっちも効いた気もする。
減薬したい。今はリスペリドン3mgなので、減らしたい」

2022年4月2日受診。
「幻聴はまったくない。3月は多少あったけど、4月に入って完全に消えた。
しかも、リスペリドンは2.5㎎に減らせてる。
ただ、自分の体からにおいがする。家族は否定するけど、自分の体臭が気になる。これは大学受験のときに周りから「くさい」と言われて、気になるようになった」
その後、症状はよくなったり悪くなったりをゆるやかに繰り返し、1年ほど経過した。

2023年5月12日受診。
「前日に甘いものを食べたり外食すると翌朝から幻聴が出る。
よさそうなサプリを自分なりにいろいろ試していますが、ぱっとしません。シトルリンとかダメでした。オメガ3のサプリはメーカーによって質が違いますね。中国製、イタリア製、日本製を試したけど、結局日本製が一番よかった」
このとき、初めてヨウ素サプリを勧めた。1日1滴とか2滴とかごく少量で試してください。

2023年7月12日受診。
「幻聴はほぼありません。せいぜい10日に1回程度。大雨で雷が鳴ってるとか、気圧が悪いときに聞こえる程度です。
あと、一番驚いたのは、自分の体のにおいが消えたこと。最近夜によくオナラが出ていたけど、出なくなったし、出てもにおいがない。これには本当に驚いた。ただ、2滴ではなくて3滴飲んでます。レビューで「6滴飲んでる」って人がいて、それぐらい増やしても大丈夫なんだなと思って。増やしてからますます効果を感じました。
本当に、すごくよくなった。何かのサプリがこれほどスパッと効いたのは、ゲルマニウム以来です。
ただ、ゲルマは金銭面の負担が大きいので、ちょっとずつ減らしていきたい。ヨウ素は安いので、ゲルマを減らす助けになると思う」

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まず、「ヨウ素は甲状腺ホルモンの材料である」という事実がある。
次に、上記のように、ヨウ素の服用によって統合失調症が改善したという事例がある。
これらのことを合わせて考えると、「統合失調症はホルモン疾患である」という仮説はあながち間違っていないように思える。
ただ、現時点で僕も確信はありません。というのは、統合失調症患者全員にヨウ素が効くわけではないからです。ある女性患者に勧めたところ、「むしろ悪化した」とのこと。試すとしても、まずは慎重に、1滴、2滴とごく微量から始めることです。

統合失調症に対して、アシュワガンダを使うことはかなり前からやっていました。アシュワガンダというのは、インドのアーユルヴェーダ医学で古くから用いられていて、別名インド人参とも言われる。
ちなみに、「なんちゃら人参」という表現の本家は、当然朝鮮人参です。朝鮮人参に様々な薬効があって個人の体感レベルでもよく効くことは昔から有名で、その本家にあやかって、強壮作用のある根茎ハーブは「産地プラス人参」で呼ばれることが多い。インド人参もそうだけど、他にも、エレウテロ(エゾウコギ)をシベリア人参と呼んだりするように。
アシュワガンダについても過去記事でけっこう紹介していて、たとえばこんな記事。
https://clnakamura.com/blog/1895/
アシュワガンダも朝鮮人参もエレウテロも、アダプトゲン(抗ストレス作用のあるハーブ)に分類されている。要するに、飲めば元気になるんです。

たとえば、

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競輪の選手40人を、アシュワガンダ投与群(500㎎を1日2回)とプラセボ群に分け、8週間後にパフォーマンスを測定すると、アシュワガンダ投与群で明らかに心肺機能や体力が高まっていた。

高めるのは身体機能だけではない。以下の研究にあるように、

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アシュワガンダ投与群はプラセボ群に比べて、集中力、短期記憶、作業記憶がアップした。
つまり、メンタルも強くすることが分かっている。だから、僕は認知症やうつ病の人に勧めることもけっこう多いんだけど、以下の研究のように、統合失調症の人にも勧めたい。

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統合失調症患者をアシュワガンダ投与群(1日1000mg)とプラセボ投与群に振り分け、12週間後に比較すると、PANSSスコアがアシュワガンダ投与群で有意に改善した。

なぜアシュワガンダで統合失調症が改善したのか?
その背後に、甲状腺機能の改善があるんじゃないか、というのが僕の仮説です。

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アシュワガンダ投与群で、TSH、T3、T4がプラセボ群に比べて有意に改善する。

アシュワガンダはヨウ素よりも使いやすいです。つまり、ヨウ素は人によっては作用が強く出て副作用があり得るけれども、アシュワガンダは、さすがアーユルヴェーダで大昔から使われてるだけあって、副作用はまずない。ただ、効果についても、それなり、という印象です。

発達障害からの回復

2023.8.20

8歳の男の子が発達障害を主訴に2023年6月30日当院を受診した。
母親が語る。
「1歳半検診で言葉の遅れを指摘されて、ひょっとしたら、と思いましたが、検査を受けてはっきり発達障害と診断されたわけではありません。ただ、特別支援センターで説明を受けて、恐らくそうなんだろうなと。
普通学級で生活していますが、週1回通級に行っています。同級生とのコミュニケーションは以前よりはとれるようになってきたけど、担任の先生からみると、2年生としては言葉の理解が乏しいと指摘を受けました。
あと、言いたいことが通じなかったときにイライラしてかんしゃくを起こします。暴力は出ないけど、カッとして大きな声が出たり。
そういう症状が改善できればと思って伺いました」

食事は甘いものや小麦を避けるなど気をつけている。コロナワクチンは本人を含め家族は誰も受けていない。とてもしっかりしたお母さんという印象を受けた。
「小児の定期接種ワクチンは?」
「全部受けさせてしまいました。4種混合とか」
言葉に後悔の色がにじんでいる。
僕は自閉症含め発達障害、知的障害の大半はワクチンが原因だと考えている。しかし、こういう、すでに“分かっている”お母さんに対しては、過去の非を責めない。僕がわざわざ言わずとも、お母さん自身が死ぬほど後悔しているものだから。ただ「これからは打たないでくださいね。インフルとかも含めて」程度の注意にとどめておく。

食事については、すでに僕のほうから指導すべきことはほとんどない。ただ、いくつかオススメの食材を伝えた。

まず、ヤマブシタケ。
スーパーで普通に売っているけれども、季節を選ぶ。旬でないと流通していない。

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売ってなければ、ドライをどうぞ。

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水で戻して、味噌汁にでも入れて食べるといい。
あるいは、キノコが苦手という人は、サプリもある。英語でlion’s maneと検索すると複数の商品が出てきます。
過去記事で統合失調症に効くとして紹介したことがある。
https://clnakamura.com/blog/4675/
https://clnakamura.com/blog/6267/

結局ヤマブシタケに限らず、キノコにはベータグルカンが含まれていて、それがいい仕事をするんだと思う。
そういう意味でいうと、ベータグルカンのサプリも悪くない。

世の親は、我が子が知的に優秀であることを望むものだ。「頭のいい子であって欲しい」と。
そんな親御さんに朗報です。子供の頭がよくなるサプリがあります。
クリルオイルです。
これについてはやはり過去記事で紹介しました。
https://clnakamura.com/blog/3665/
石黒先生が「我が子にひとつだけサプリを飲ませるならこれです」と、クリルオイル一択だと。

「我が子にひとつだけサプリを飲ませるなら」の問いに対して、僕なら当然、アサイゲルマニウムと答える。
ゲルマはきっと、この8歳の男の子にも助けになるだろう。
あと、ヨウ素もいいよ。1日1、2滴とかごく少量だけ飲んでごらん。

タラ肝油もいい。脂溶性ビタミンの補給源として理想的だよ。あと少量ながらヨウ素も含まれている。
ただし、肝油ドロップは無意味だから気を付けて。

2023年8月18日再診
「落ち着きました。先生は『数日してじわじわと効果が出る』と言っていましたけど、そんなことはありません。初めて飲んだその日から、すぐ落ち着いて、イライラしなくなりました。
散らかってる部屋を自分で片づけたり、自分から机に向かって宿題をするなんて、一体この子は誰の子なんだと思ったほどです(笑)
最初は本人、酸っぱいって言って少し嫌がりましたが、今では自分から飲みます。私が忘れていてもこの子が忘れません。

学校から『基礎学力をつけたほうがいい』と言われて、1か月ほど前から公文に行き始めました。毎日算数と国語をしています。やる前は、毎日取り組めるかどうか分からなかったけど、毎日やっています。
このあたりも、ちょっとした奇跡です。以前なら絶対やらなかった。1回、2回、いやいややったとしても、毎日続くなんてあり得ない。めんどくさいことはやらない子なので。でも、今、毎日取り組んでいます。

落ち着いたことが一番大きいですね。自分のなかの怒りとか、イー!っていうかんしゃくが、ちゃんとコントロールできるようになったみたいです。
以前は、弟とのケンカが激しくて、お互い叩いたりして、行くところまで行かないと終わらなかったのが、今は制止がきいて、兄として自分が妥協したり、おりることを学んだような感じです。
びっくりしています。この子はこんなにも”大人”になれるのかと。

すすめられた食材やサプリは極力とりいれています。
あと、オリゴスキャンで重金属が高かったので、調理器具を変えました。鍋とか炊飯器とか。鍋でお米を炊くようになって、お米がおいしくなりました。

7月末にピアノ教室の発表会がありました。丸一日朝から晩まで缶詰で、他の人が演じているときには退屈したりもうすぐ自分の出番かと思うと緊張したりして精神的に不安定になるはずのところ、ものすごい落ち着いていました。この子よりも私のほうが緊張して不安定でした(笑)
待つときには待って、演じるときには演じる。めりはりがきくようになりました。
ここを受診して以後、この2か月、この子の変化を見て、親として感心しっぱなしでした」

人生が好転した2か月やね。今後もっとよくなっていくと思うよ。

薬で病気になる理由

2023.8.17

50代女性
「10年ほど前に血栓症と言われて、それ以来ワーファリン(抗凝固薬)とアトルバスタチン(コレステロール降下薬)を飲んでいます。あと胃薬も。
でも最近こういう薬が体に悪いと知って、それで主治医に薬をやめたいと言いました。すると、「やめるといろいろ病気になるけど覚悟の上か?」と聞かれて、怖くなって「やっぱり続けます」と。
と言ったものの、やっぱりやめたいんです。どうにか上手にやめる方法はないでしょうか。
コレステロールは放っておくと200いくつとか高くて、家族性高コレステロール血症だと言われています。「そのせいで血栓ができやすいんだ」と。
子供のときから虚弱でした。頭痛持ちで、風邪を引けばすぐ薬を飲むようなタイプ。抗生剤とか痛み止めとか、今でこそ極力使わないようにしてますけど、若いときは遠慮なく飲んでいました。
毎年職場の検診で心電図の異常を指摘されたり、おまけにLDLも高かったりするので、ワーファリンとスタチンだけは仕方がないのかなという思いもありますが、何とかなりますか?」

ワーファリンは飲んではいけない薬の代表格です(というか、飲んでもいい薬というのは基本的にありません)。

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ワーファリンは1930年代に干し草から単離され、1948年に殺鼠剤として販売されました。もちろん今でも売っています。

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有効成分:ワルファリン0.05%

殺鼠剤として開発されてから10年も経たない1954年、同じ物質が抗凝固薬として認可されることになりました。
まず、素朴な感覚を大事にしてください。「飲んだネズミが死ぬ薬が、人間に無害である理屈があるだろうか?」と。医者は患者に薬を飲ませようとしてあれやこれやと理屈を言いますが、この素朴な直感のほうが正しいことが多いものですよ。

ワーファリンはどのようにして抗凝固作用を発揮するのか?
体内には凝固因子(Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ)というのがあって、これは医学部で必ず習います。国家試験にもよく出るので、医学生はこの凝固因子を「肉納豆」(2、9、7、10)とゴロ合わせで覚えているものです。
これらの凝固因子は皆、分子構造のなかにグルタミン酸を含んでいます。このグルタミン酸基に対して、γグルタミルカルボキシラーゼという酵素が作用して、カルボキシル基をくっつける。この反応をGla化といいます。
活性のない凝固因子はGla化されることで初めて活性を得て、凝固作用を持ちます。このGla化には、ビタミンKが電子供与基として関わっています。

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電子を供与したビタミンK(酸化型ビタミンK)を、再び還元するのがビタミンK還元酵素ですが、ワーファリンはこの酵素の働きをブロックします。
つまり、ワーファリンを飲んでいると、体内では還元型ビタミンKがどんどん減少していく。要するに、ビタミンK欠乏状態になります。するとどうなるか?
実はGla化されるのは凝固因子だけではありません。オステオカルシンという骨の代謝に重要なタンパク質もGla化されることで活性を持ちます。これは骨芽細胞から分泌されるタンパク質で、骨形成、血糖値安定、筋肉増強、記憶力増強など、いろんな作用がある。逆にいうと、ワーファリンを飲んでビタミン欠乏状態になりGla化が進まない、つまり、オステオカルシンが活性化されない状態が続くと、カルシウムを骨に定着させることができなくて骨粗鬆症になり、血糖値が乱れて糖尿病になり、筋肉がやせて認知力も低下する、という具合にろくでもないことになります。また、骨にとりこまれなかったカルシウムはプラークとして動脈の内壁に沈着して動脈硬化を促進することになる。
プラークが沈着して内壁が固くなり細くなった血管は、当然血栓がつまるリスクが増加する。

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ここには、要素還元主義に陥った医者の愚かしさがよく出ています。
医者は血栓症の患者に対して「ワーファリンは血栓予防薬です。これを飲んで、同じことがまた起こらないようにしましょう」などと言って服薬指導する。局所的な説明としては正しい。しかし全体としてみると間違っている。医学って本当、こういうことばかりですよ。

あと、スタチンも飲んではいけません。これについてはすでに過去記事で何度もお伝えしました。ただ、このビタミンKという文脈でいうと、実はワーファリンだけではなく、スタチンもビタミンKを減少させます

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スタチンを飲むと、なるほど、確かにコレステロールの数値は低下する。しかし、同時に大事なものを失うことになる。具体的には、コエンザイムQ10、ヘムA、セレン含有タンパク、ビタミンKも体内から消えていく
コエンザイムQ10がなくなるとミトコンドリアでのエネルギー産生が低下し疲労など様々な異常が出る。ヘムAがないと赤血球産生が低下して貧血をきたす。セレン含有タンパクがないとグルタチオンが作れず体は酸化してゆく。ビタミンKがないと動脈硬化が進んでいく。
スタチンを飲むことで、コレステロールを下げるという、その目的は実現するだろう。しかし、目的を達成しても何ひとつ健康になっていない。むしろ病気になっている。
ワーファリンやスタチンのバカバカしさを通じて、医療がいかに詐欺的であり、犯罪的であり、茶番であるか、よく分かります。

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僕は基本的に、コレステロールは下げなくてもいいという考えです。コレステロールが高い人のほうが寿命が長いし癌にもなりにくいというのが統計の示すところだからです。
ただ、コレステロールが高すぎると循環器系疾患の発生率が上がるというのもまた、統計的な事実です。だから、高すぎるコレステロールが好ましくないという意見にも一応同意できます。もちろん、だからといって薬は使いたくない。では、どうするか?
ここが栄養療法実践医として腕の見せ所です。

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まず、コレステロールを下げる栄養素の定番はナイアシンです。ホットフラッシュについての説明は必須だけれども、サプリのコスパを考えるとまずナイアシンを勧めるところ。
もちろん、アサイゲルマニウムチャーガにもコレステロールを下げる効果がある。
食材で改善をはかるなら、をしっかり食べるといい。スタチンの開発者の遠藤章博士は紅麹カビからロスバスタチンを発見したことを考えれば、紅麹を食べればコレステロールが下がるのは当然のこと。でも、必ずしも紅麹でなくとも、普通の麹でもかまわない。
あとはリンゴ酢も効く。特にBRAGG社のアップルサイダービネガー。あれを毎日スプーンに1杯か2杯くらい、水に薄めて飲んでごらん。疲れにくくなって、いつのまにかコレステロールも下がっているだろう。
ヨウ素を少量補うのもいい。特に肥満気味の女性でコレステロールが高いという人にはヨウ素がはまる可能性が高い。1滴とか2滴とかまずは少量から始めよう。
あと、もいい。論文は複数あるけど、たとえば1日24gの活性炭を4週間飲み続けるとLDLが25%低下し、HDLが8%上昇したという研究がある。
他にもウコンとか、ブラックシードオイルとか、まぁ勧め始めたらきりがありません。コレステロールを下げる手段は、ないどころか、ありすぎてどれを勧めるか悩ましいぐらいなんです。だからね、まずはこのスタチン、やめましょう。

「でも家族性コレステロール血症って言われています」
あのね、医者が「家族性なんちゃら」って言い出したら、全部無視してもらってけっこうです。患者をおどかすための常套句なので。「家族性」であるということは、発症するのは遺伝の必然であり、症状をコントロールするために薬を服用するのは避けられない。そういうふうに思わせるためのマーケティングフレーズだから、「家族性」という言葉を聞いたら、「ははーん、その手で来たか」ぐらいに思っておいてください。

「あと言い忘れてましたが、10年ぐらい前、PMSがあまりにもひどくて婦人科に行くとチョコレート嚢腫と診断されました。それで、ホルモンバランスを整えるためにヤーズを飲んでいました。それから1年後くらいに足が痛くなって病院に行くと、血栓症と言われて」

この言葉を聞いて、すべてがつながった。
ピルを飲んでいると血栓ができやすくなる。実際、この人の血栓はピルが原因だろう。しかし病院では「血栓予防にワーファリンを飲みましょう。あと家族性コレステロール血症だからスタチンも飲んでね」と、そもそも血栓の原因であるピルについては何も言われなかった。
根本の原因を無視しているばかりか、毒物としかいえない薬を処方された。
この女性の経験談は、そのまま、デタラメな現代医療の典型例になっている。

あと、胃薬も処方されているけど、これもやめたほうがいい。
最近の論文でこんなのがあった。

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今の胃薬というのはPPI(プロトンポンプ阻害剤)が主流だけど、これを4年以上飲んでいる人では認知症の発症リスクが飲んでない人に比べて33%高かった。

健康の秘訣は病院に行かないことです。救急医療だけは例外。交通事故のときだけは病院のお世話になろう。でもそれ以外は行く必要ない。
「あなたは○○病です。あなたにはこの薬が必要です」
真剣な表情でこういうふうに医者に言われたら、相当肝っ玉が据わった人でないと断れないだろう。言われるがままに薬を飲んで、やがて本当に病気になっていく。
病院の茶番劇は、大真面目な顔で行われている。これ、知っておこう。知らないと絶対だまされちゃうからね。

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「薬を飲む人は二度回復しないといけない。ひとつは病気からの回復、もうひとつは薬からの回復」

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