2020.3.3
有機ゲルマニウムが癌に有効であることは以前のブログでも何度か紹介してきた。
それでは、なぜ、効くのか?そのメカニズムは?
そもそも癌の内部およびその周辺では、血管からの距離が遠くなることと、過剰な細胞増殖が起こることによって、酸素供給が不足して、低酸素状態になっている。
実は、低酸素状態では、免疫系がうまく機能しないのである。
このことはすでに1960年代にHellström博士によって発見されていた。博士は、癌患者の体内に癌細胞とキラーT細胞が共存していることを報告し、世界を驚かせた。
一体なぜ、免疫系が癌細胞を攻撃しないのか?その機序の解明に向けて、世界中で研究が行われた。
その結果わかったことは、癌細胞の作り出す低酸素環境下においては、免疫細胞の産生するパーフォリンやグランザイムBによる障害活性、また、インターフェロンγの刺激を介する分化も、抑制されてしまう、ということである。
つまり、癌細胞周囲が阻血に陥ることで酸素濃度が低下し、結果、癌に対して免疫系が機能できず癌の増殖を許してしまう、ということが明らかになった。
このメカニズムは、そのまま、なぜ有機ゲルマニウムが癌に効くのか、の説明にもなっている。
有機ゲルマニウムは赤血球の「破壊と再生」を促進する。
古くて柔軟性を失った赤血球を破壊し、新しく柔軟性のある赤血球を生み出すことで、いわば、「血が一新」される。
採血で測定されるのは、単に赤血球の「数」に過ぎない。大事なのは、「質」(および働き)である。
赤血球が生まれ変わることは、大げさではなく、体が変わる、ということである。
柔軟性を増した赤血球は組織の奥まで酸素と栄養を届け、不要物(二酸化炭素など)を回収して行く。酸素と栄養の行き届いた組織は、その本来の働きを取り戻す。
有機ゲルマニウムの摂取によって、数えきれないほどの疾患や不調が改善するのは、偶然ではない。
結局のところ、赤血球の更新による全身の”生まれ変わり”こそ、有機ゲルマニウムの効能の核心である。
なぜこんな話になったのか?
きのう、浅井ゲルマニウム研究所の中村宜司さんからメールが届いた。
「岡澤先生を取り上げたブログを拝見しました。
岡澤先生はご存命中ですが、現役医師としての活動は数年前に引退され、現在は施設に入所されています。
心身ともにご健在で、私も年に何回か先生のところを訪問しますが、そのたびにいつも、ゲルマニウムについて熱く語ってくださいます笑」
そうだったのか。著書『天の配慮』の出版がまだ数年前と最近であるため、てっきり現役かと思っていた。
岡澤先生は著書のなかで、有機ゲルマニウムによる癌治療法を紹介している。
数十年にわたる臨床経験のなかで、無数の癌患者が有機ゲルマニウムによって健康を取り戻してきた。
当院にも癌で通院中の患者がいるため、岡澤先生の知識を生かさない手はない。
本に書いてあることをもっと掘り下げて知りたいことがあったため、中村さんに質問をした。
「岡澤先生はゲルマニウムを、経口投与はもちろん、静注でも併せて使っておられますが、何%溶液でしょうか?
有機ゲルマニウム粉末を生食に溶いて作ろうと思っているのですが、ご教示願います」
「点滴は中和液製剤でないと難しいかと思います。有機ゲルマニウムは酸性度が比較的強いため、そのままの静注はアシデミアを起こす可能性があり、危険です。
中和液製剤はかつて製薬会社に作ってもらっていましたが、今はありません」
そう、浅井一彦先生は当初、有機ゲルマニウムを癌の特効薬として売り出そうと思っておられた。
しかし様々な組織の思惑、利害関係の衝突、紆余曲折があり、現在、保険薬剤としては慢性肝炎治療薬のプロパゲルマニウム(商品名セロシオン)として収載されるところに落ち着いた。
有機ゲルマニウムが保険の効く癌治療薬として承認されず、代わりに、毒以外の何物でもない”抗癌剤”がはびこることになったことは、日本のみならず世界中の人々にとって不幸なことだった。今もその不幸は現在進行形である。
いざこざの余波を受け、静注のゲルマニウム製剤も生産中止となってしまった。
しかし、有機ゲルマニウムの購入が可能であることは、不幸中の幸いである。
中村さんに、重ねて質問をする。
「やはり、岡澤先生の本の中に、有機ゲルマニウムの経口投与で、1日60錠を2か月間継続して癌が治癒した症例の記載があります。
当院の有機ゲルマニウム粉末で換算すればどれくらいの量になりますか?」
「岡澤先生が使っておられたのはアサイゲルマニウムのカプセル製品です。ただ、大量投与については、私の立場からはコメントしづらいところがあります。
岡澤先生は自身の臨床経験にもとづいて高用量のゲルマニウムを使っておられました。それは一般の人には副作用が起き得る量でもあります。また、高用量のゲルマニウムを数週間継続するとなれば、やや高額の費用が必要になり、人によっては経済的に厳しいかもしれません。
私としては、一般の人が安心して服用頂ける目安量を提示するにとどめたいと思います。
ただ、岡澤先生は常々言っておられました。『癌は50万円で治る病気なのよ』と」
この50万円をどう見るか、ということである。
浅井一彦先生の願いは、癌患者にもっと安価に有機ゲルマニウムを届けることだった。だからこそ保険収載を目指したのだが、その試みは頓挫した。購入するとなれば、やや高額である。
僕が癌患者の立場なら、有害無益な抗癌剤など一顧だにせず、迷わず有機ゲルマニウムを購入し癌治療の一助とするが、結局、このあたりは個々人の価値観である。
次回、有機ゲルマニウムと癌の関係について、もう少し掘り下げる。