使用症例

使用症例

家族性地中海熱

2023.7.31

【症例】7歳男児
【主訴】家族性地中海熱(Familial Mediterranean Fever:FMF)
2022年12月22日初診。お母さんが語る。
「難病指定されてる病気で、日本での患者数は500人ほど。小児慢性特性疾患ということで医療費の助成を受けています。
ただ、一般の医療には正直不信感があります。標準治療としてコルヒチンを服用していますが、全然効いてない印象です。主治医はイラリスという抗体治療薬を使いたがっていますが、私は新薬にはためらいがあります。セカンドオピニオンとして別の医者に行くと、「自分なら子供相手には使いたくない。あれは自然免疫を抑制する薬だから」と。
ネットなどで情報を調べ、食事改善やサプリなどを試してみたいと思いましたが、それを主治医に言うと、「FMFは遺伝子変異による疾患だから栄養療法とかやるだけ無駄」だと。

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Exon10の変異(M694I、M680I、M694V、V726A)(ヘテロの変異を含む)を認める→FMFと診断

それでも、だからといって、主治医に言われるがままに新薬とか使いたくありません。それでにここに来ました。ここなら何か、体に負担のない治療法を提案してくれるのではないかと思って。
発症したのは5歳のとき。急に発熱して、数日して下がったかと思うと、また発熱して、というのを月に数回繰り返すようになり、小児科で周期性発熱症候群(PFAPA)と診断されました。あるとき、40度を超える発熱と下痢で、CRPが16以上もあって、細菌性腸炎を疑われて入院しましたが、細菌検査は陰性で、原因不明のまま解熱して退院しました。しかし退院後も、発熱、嘔吐、頭痛、口内炎などの症状を繰り返し、そのうちに高熱は出なくなりましたが、37度台の微熱と腹痛が毎日続くようになり、救急病院で10回以上点滴を受けたりしました。
家族性地中海熱(FMF)の疑いでコルヒチンを服用しましたが、症状は治まりません。遺伝子検査でエクソン2のE148Qに変異があり、非典型ながらもFMFだろうとのことでコルヒチンを増量し、胃腸症状にはシメチジンなどを飲んで様子を見ることになりました。
しかし症状は悪化しています。嘔吐が4,5日続いて食事がとれず、そういうときには点滴を受けに行きます。主治医からはイラリスを月1回注射するよう勧められていますが、先ほども言ったように、ためらっています」

なかなか大変そうだ。
主治医は「FMFは遺伝性疾患だから栄養療法とか無駄」というけれど、僕はこういう考え方が好きではありません。

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たとえば、アトピー性皮膚炎の患者を対象にしたゲノム分析で「CCDC80領域に遺伝子変異があるとアトピーになりやすい」という結果が得られたとして、この結果で以って「アトピーは遺伝性疾患だから食事改善とか無駄。ステロイドで症状を上手に抑えながらやっていくしかない」と医者から言われたらどうですか?
個人的には、こういう遺伝子がどうのこうのという研究知見は、はっきり言って、ほとんどすべてゴミだと思っています。いや、単なるゴミなら実害はないけれども、一見科学の装いをしていて妙に説得力ありげだから余計にたちが悪い。患者の中には「そうか、自分がアトピーになるのは遺伝子にプログラムされた必然の運命なのか。何をやっても無意味だな」みたいな”負け犬思考”に陥る人も出てくる。
なるほど、遺伝的にアレルギー体質とかアトピーになりやすいという人は確かにいるかもしれない。でも、だからといって、遺伝がすべてだとは思わない。というか、むしろ真逆のスタンスで行きたいと思っている。つまり、食事や生活習慣を含めた環境こそがすべてだと。

家族性地中海熱という病気は僕も実際には見たことがない。この患者が初めてです。でも、食事改善のアドバイスとか、僕にもできることがあるだろう。遺伝子がどうのこうのというレトリックに騙されてはいけません。
こういう患者をみたときには、まず第一に毒出しを考えます。添加物、農薬、ワクチン、薬など、僕ら現代人の体は毒まみれなので、その毒を出してあげることを考えます。特に、こういう発熱性疾患の小児の場合、これまでの予防接種について聞きます。俗説だけど「子供はワクチンの接種回数に応じて発熱する」というのがあって、これは案外真理だと思う。発熱は症状ではなくて反応なんです。体は毒を出そうとしてもがいている。その表れが発熱なのであって、治癒反応そのものです。これを症状と見て、たとえば解熱薬を投与するのは、子供の生命力をそぐ行為です。なるほど、一時的に解熱するでしょうが、症状はかえって複雑化、慢性化します。

2023年2月9日再診
「この子の発熱は周期性で、だいたいのリズムがあるんですね。熱が上がるフェーズになると、朝起きたときから37.0度とか熱があって食欲がなくてあくびが出て。それで昼頃におなかが痛くなって熱は37.4度とかに上がってて。でもゲルマを飲み始めて、初めてこの周期が崩れました。いつもなら熱が上がっているところ、上がらなくて「不思議だね。学校行ってればよかったね」って子供と話しました。
ただ、大きな周期として2週間おきに熱が上がるのですが、この発熱はあります。頭が痛くて学校を早退して、熱を測ると37.8度で、夕方には38.4度に上がって、夜には嘔吐して。これはいつものことです。
ただ、その翌日には36.5度に下がっていて、すごく元気でした。これは今までにないことです。ゲルマの効果だと思いました。
嘔吐も、前はもっとひどかった。夜寝ている2時間の間に20回、寝ながら嘔吐するなんてこともありました。でも、今は一度嘔吐するだけです。症状は明らかに軽くなっています」

2023年5月10日再診
「コルヒチンは4月7日の受診以後、飲んでいません。すると、その2週間後くらいに熱が上がって頭が痛くなって。久しぶりに学校を休みました。それでゲルマをいつもより多めに飲むと、3時間ほどで熱がひいて、その速効性に驚きました。
コルヒチンをやめたことで、発熱発作の頻度は増えました。夕方からあくびが頻回に出て、夜には38.6度とか発熱しておなかが痛かったり。効いてないと思っていた薬も、多少効いていたんだなとやめてから分かりました。
でも、コルヒチンを再開するほどではないと思っています。なんとかこのまま薬なしでやっていきたい」

2023年7月28日再診
「5月13日からチャーガを飲み始めました。朝夕2錠ずつ飲んでいますが、便通がよくなりました。毎日こんなに規則正しくお通じがあるのは、この子の人生で初めてのことです。それから、元気です。元気過ぎて困るぐらい元気です。一応診察予約は取っていましたが、元気だから先生に相談することがないなって子供と話してました(笑)
7月から学校でプールの授業が始まりました。私、今、プールのボランティアをしていて、プールサイドで生徒たちの様子を見ているんですが、今は毎日暑いですけど、7月上旬はかなり寒かった。プールからあがると、みんな寒くてガタガタ震えてる。唇が紫になってる子もいた。でもそんななかで、うちの子だけが顔色がよくて元気なんです。他のみんながタオルケットにくるまって震えてるなか、うちの子だけ、そんなの要らないって。
私、信じられない思いでした。これまで、逆だと思っていたので。うちの子は虚弱で、特別な配慮がいるんだと。実際そうでした。去年はプールでガタガタ震えていました。でも今年から別人のようになりました。
つい3日前、友達と近所のプールに行って、そこであの子だけ、3時間以上プールにいました。他の子は2時間ほどで上がったのですが。で、プールに行った後、お父さんとバスケに行って、その後、靴を買いに行って、夜も遅くまで起きてるし。本当、タフになりました。
私も驚きましたが、ママ友も驚いています。幼稚園の頃から付き合いのあるママ友は皆、うちの子はガリガリの虚弱体質だと思ってる。実際去年までそうでした。でも今年のこの子の様子をみて、みんな驚きます。一体なんでそんなに元気なの、って。
きのうもお兄ちゃんと近所の体育館に行って、帰ってきたのが夜の9時です。もはや体力面では私もかないません(笑)
先生に初めてお世話になったのは去年12月だから、たった7か月です。7か月で、この子はすっかり変わりました。「コルヒチンではもうダメだ。イラリスとか免疫抑制剤を使うしか手がない」と主治医に言われて困り果てて受診してから、まだ1年も経ってないんです。
でも、ゲルマとチャーガでこんなによくなりました。体が変わっただけではありません。この子の人生が変わったと思います。
先生、私のように、周期性発熱で悩んでいる人は世の中にたくさんいると思います。西洋医学の薬を使おうかどうしようか、悩んでいる人もいるでしょう。そういう人の参考になるのなら、ゲルマとチャーガで改善した私の経験を紹介していただいてもいいですよ。本当に感謝しています」

ワクチン後遺症の治療

2023.6.6

【症例】40代男性
【主訴】左側(左腕、左足)の脱力、しびれ、痛み
【現病歴】2021年8月にコロナワクチンの1回目を接種した。9月20日に2回目を受けたその2週間後、頭痛が始まり、さらに体の左側に帯状疱疹が出現した。当院初診は2023年5月30日。
経過について、本人の口から語ってもらおう。
「最悪の状況です。ワクチン打ったのはもう2年前ですよ。それでも、いまだに全然治らない。あちこちの病院に行って、できる検査は全部やりましたが『異常なし』と。左手の握力は12しかありません。仕事はもう1年以上まともにできていません。これが『異常なし』なわけがないじゃないですか。
2回目を打ってから2週間後、体の不調が始まりました。当初はツイッターに「接種後の副反応がつらい!」なんて気楽に投稿したりしてね。まさかその後、症状がここまで長引くとは思ってもいなかった。こんな笑えない状況になるなんて、夢にも思っていなかった。
頭痛から始まって、体の左側に帯状疱疹が出て。当時、全身脱毛のために美容サロンに通っていたので、そのせいで皮膚が荒れたのかなと思いました。でも、どうも単なる肌荒れではないので、ネットでいろいろ調べると、帯状疱疹の画像そのものでした。それで、ワクチンの副反応なのかなと。
放っておけば治るだろうと思っていたけど、2か月が過ぎても治らない。というか、左腕や左足のしびれがだんだんひどくなっている。不安になってきて、脳外科に行きました。CTとかいろいろ検査したけど『異常なし』。整形外科に行くと、「しびれはヘルニアが悪化したものでしょう」と。素人目にもピント外れだと思いました。神経内科に行って、また同じような検査を受けましたが、やはり『異常なし』。地元の大学病院では『機能性神経障害』という診断を受けました。それ何ですかと聞くと「検査では異常がないのに運動障害とか感覚障害が生じる障害」とのことで、まぁその通りだなと。ただ、そのとき言われた医者の言葉に衝撃を受けました。「恐らく一生このままです。治りません。症状に慣れるしかありません」と。
ショックでしたが、医者の言う通りでした。接種から2年経っても症状は治っていません。一生このままなのかと思うと、やりきれない思いです。悔しい。なぜあんなワクチンを打ってしまったのか。ずっと後悔しています。
左手がこういう具合ですから、食事にも差し支えます。右手にお箸を持って、左手でお椀を持つ。でも左手が不安定で落としそうになる。実際、脱力発作というのか、急に力が抜けることがあります。
ワイシャツを着てボタンを留めるのも難しいし、濡れたタオルを絞ることもできない。左足で片足立ちするのは無理です。腰から下が腑抜けのようです。よく転ぶので、階段から降りるのが怖いです。
恥ずかしい話ですが、男性機能もなくなりました。
体がみるみる衰えていくのが恐ろしくて、意識的に筋トレをしています。でも体は昔のようには動きません。
いつだったか、足の爪が全部はがれました。今も爪はありません。痛みは全然なくて、自然にぽろっと爪がとれました。現場作業員なので、仕事のときは安全靴をはいています。何かのケガをして爪が剥がれるとかなら分かるけど、何もせず剥がれたことが不気味でした。
肉体労働なので、こんな状態では仕事ができません。これからどうやって食べて行こうか、将来への不安もあります。
ワクチン打ってから、胃腸の調子がずっと悪い。便通はゆるいです。なぜか吐き気がこみあげてきて、実際嘔吐することもけっこうあります。吐き気止めを飲みながら、無理して食事をとっている有様です。接種前の体重は65kgだったのが、今は54kgです。
睡眠は、手や足のしびれが気になって眠りにくい。寝ようとするときに、左側だけぴくぴくとけいれんすることがあります。
あちこちの病院で医者から言われたのが、「精神的なものじゃないか」って。でも、接種前の自分には悩みなんてありませんでした。仕事は順調で、健康には何の不安もありませんでした。でも、どの医者にも「精神的なものだ」と言われるから、ひょっとしたらそうかもと思って、わらにもすがる思いで精神科に行きました。抗うつ薬が処方されて、飲むと、ただ気持ちが悪くなった。それだけでした。
去年あたりから気圧に弱くなりました。最近雨が続いてて、今も頭痛がしています。昔は雨が降れば現場が休みなので、雨がうれしかった。でも今は憂うつです。母がこんな具合でした。天気が悪いと体調が悪そうだった。でもまさか、自分が同じようなことになるなんて想像もしていなかった。
先週吐き気がひどくて、病院で吐き気止めの点滴を受けました。受けながら「こんな自分、いっそ一思いに殺してくれ」と思いました。
体がそろそろ限界です。心も。本当にうつ病になりつつあるのかもしれません」

ワクチンで健康を失った。そのせいで仕事ができなくなり、経済的にも困窮し、精神的にも追い詰められている。
接種が原因で亡くなった人がいることを思うと、この人はまだいいほうではあるけれども、ワクチン後遺症があまりにもつらいため、「もういっそ殺してくれ」という気持ちになっている。「接種後死ななかっただけよかったね」ではない。この人は今、生を死ぬよりつらく感じている。
さて、どのように対応すべきか。
食事や生活習慣の改善指導は必須だとして、他に何ができるか?
イベルメクチンは飲んだことがないというから、一度試しておきたい。接種からほぼ2年と長く経過している症例では、イベルメクチンは効きにくいという話を聞いたことがあるが、症状改善の可能性があることはひとまずやっておく。
漢方薬(コロナワクチン除去方)もぜひ勧めたい。左側の症状は、脳に何らかの梗塞があるのかもしれない。画像所見はないとしても、ごく微小な血栓が悪さをしているかもしれない。コロナワクチン除去方は血の巡りと気の巡りをよくするから、改善が見込めるかもしれない。
イベルメクチンと漢方薬だけで経過観察ということにしてもよかったんだけど、もう一つ、ダメ押しをしたくて、それでアサイゲルマニウムを勧めた。これ、悩ましいところなんです。基本、出すサプリは少なければ少ないほどいい。サプリの種類が多いと何が効いたか分からなくなるから。値段のこともある。サプリの種類が多いと必然的に財布の負担も大きくなる。特にゲルマは高額だからお勧めするのは心苦しい。でも、僕はこの人を心底気の毒に思っていた。ワクチンで人生がめちゃくちゃに破壊された。こんなひどいデタラメを食わされた人がいるのかと胸が痛く、何としても救ってあげたいと思った。
こういうときには、やはりゲルマニウムです。9回裏ツーアウト満塁。ここで監督が代打を立てるとなれば、一番信頼できるバッターを送り込むに違いない。僕にとって、それがゲルマニウムです。

6月2日再診。
「飲みだして4日ほどですが、しびれが改善しています。こんなに症状がよくなったのは、2年間で初めてのことです。今まではひどくなる一方でしたから。今日、雨が降っていますが、こういう日は必ず頭が痛くなります。でも、不思議なことに頭痛がありません。これ、自分としてはちょっとした奇跡です」

症状が楽になったとのことで、ひとまずよかった。臨床医は結果がすべての世界なので、何が効いたのかの考察は後でいい。
とりあえずしばらく今の処方を続けて、様子を見よう。余裕が出てきたら、たとえばイベルメクチンをやめてみたり、逆に、フルボ酸とかナットウキナーゼを新たに試したりして、さらなる改善を目指そう。
きっと、もっとよくなりますからね。

有機ゲルマニウム研究会~鎮痛作用について

2023.4.16

以前に告知したように、毎月、医師、歯科医師、獣医師を対象に有機ゲルマニウム研究会をオンライン上で実施している。4月11日、その第2回を行った。
理想としては、参加している医療者の皆さんとゲルマの使用経験を語り合う場にしたいところだけど、現状では積極的に使用しているのは僕だけなので、最初のうちは僕のひとり語りになってしまうのは仕方ない。
前半で浅井ゲルマニウム研究所の島田さんに『アサイゲルマニウムの鎮痛効果』について講演していただいた。それに対する質疑応答のなかで、僕はこんな話をした。

ある40代女性が「歯が痛い」ということで当院を受診されました。うちは歯医者じゃないんだけど(笑)この患者が言うわけです。「ロキソニン飲んでも今治水飲んでも何をやっても効かない」と。みなさん今治水ってご存知ですか。今治市の水ってことじゃないですよ(笑)こんじすいと読みます。

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クローブ、シナモン、ミント、カンファーなど痛みを抑える生薬を使った第2類医薬品で、薬局とかネットで買えます。
しかしこの人は何をやっても効かなかった。歯医者を3件まわったけど、どの歯医者も「問題ない」と言う。それで「どうにかして」ということで当院に来られました。
そこで僕はこう言いました。「ゲルマニウムを歯茎の痛む箇所に当てておくように口に含むといい」と。そして、個人的に信頼している別の歯医者を紹介しました。
それから1か月後、この人が再びうちに来て、「ゲルマは確かに効きました。確かに一瞬楽になりました。でもそれで根本的に治るわけではありませんが。紹介してくれた歯医者に行って麻酔を打ってもらいましたが、麻酔が全然効きません。おかしいなということで歯の詰め物を外すと、中から大量の膿が出てきました。その膿が出た後ようやく麻酔が効いて、その歯を抜いてもらいました」
この話には重要なポイントが含まれています。
まず、麻酔という鎮痛方法は血流に依存しているということです。この患者の痛む箇所には大量の膿が貯留していて、そのせいで内圧が高まり、虚血状態にあった。これではさすがの麻酔も鎮痛効果を発揮できない。しかしこのような状態であっても、ゲルマニウムを口に含んで痛む箇所に当てていると「痛みが楽になった」とこの患者は言っているわけです。ゲルマニウムの鎮痛作用は血流に依存していないということです。歯茎から経粘膜的に吸収されて血流非依存的に鎮痛作用を発揮した。これがゲルマニウムの非常にユニークなところだと思います。

後半は僕の症例提示。以前の記事に書いたことがある症例ですが、不登校の9歳男児がゲルマニウムを飲み始めてから学校に通えるようになった例について紹介しました。
【症例】9歳男児
【主訴】チック、不登校、皮膚掻痒感
【現病歴】2020年3月、コロナ自粛が始まった頃あたりに「ざわざわした気持ちになる」といって学校に行けなくなった。学校だけではなく、外に出ること自体が困難になった。同時期から全身にチックとかゆみが出現した。皮膚科に行って薬(飲み薬、塗り薬)を処方されるも改善しない。同年9月当院受診。
お母さん「2018年にこの子の父、私の夫が亡くなったんですね。それ以後、おかしくなったと思います。そこにコロナ自粛の影響が加わって、ますます悪化したようです。本人も『パパに会えなくて寂しくてこんなふうになったと思う』と言っています。カウンセリングのような治療を受けた方がいいでしょうか?
最近は明らかに元気がなくなって、何もせずに横になっていることが多いです。食事量も減っています。睡眠についても、今まで9時には寝れていたのが、最近は気持ちの不安定からなかなか寝れないことも多いです。
学校に行きたい思いはあります。ただ、急に人混みが苦手になりました。学校もそうですし、電車とかレストランとかに入るのも抵抗があります。
皮膚は以前はすべすべしてきれいでしたが、最近は全体的にガサガサしています。軟膏を塗っても効きません。皮膚のせいなのか、お風呂も嫌がります。皮膚の感覚異常でしょうか。
チックも夫が亡くなった頃に始まりました。音声チックと運動チック、両方あります。音声チックは、同じ言葉を2,3回繰り返したり。運動チックは、ジャンプしたり、ぎゅっと目をつむったり。最近チックがあまりにもひどいので病院に行ったら、ADHDに効く薬を処方されました。ネットで調べると、ほぼ覚醒剤に近い薬だと。怖いのでまだ飲ませていません。お守り代わりに持っていますけれど」

こういう症例を見て、まず何を考えるか?
本人は、父に会えない寂しさのせいで様々な不調が生じたと考えている。人間は、肉体という物質的な存在であるばかりではなく、心という精神的な存在でもあるから、こういう本人の解釈モデルは大事である。だから、カウンセリング的なアプローチも、一度は試してみてもいいかもしれない。
ただ、一般論として、普通の人間は寂しいからといってチックを発症しない。他に原因があるに決まっている。そこで、探りを入れてみる。「ワクチンをよく打っていた、ということはありませんか?」
「夫は白血病でした。感染症にかかってはいけないと思い、この子にはワクチンを欠かさず打つようにしていました。すでに小児ワクチンはすべて打っていますが、さらにインフルエンザはもちろん、麻疹、風疹の追加接種なども積極的に受けました」
ああ、なるほど。この時点でおおよその見当がついたが、まだ断定はしない。持参の採血データを見ると、
中性脂肪 49 mg/dl ヘモグロビン 12.9 g/dl コルチゾール 4.4 μg/dl
中性脂肪が低い。なぜか?
ひとつの可能性として、ワクチン接種により中性脂肪が低下する。

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また、ヘモグロビン12.9と軽度ながら貧血がある。ワクチンは腸内細菌叢に壊滅的な打撃を与える。腸内細菌叢は中性脂肪を含む脂質代謝に関与していると同時に、腸での造血にも関与している。言い間違いではない。繰り返すが、腸内細菌叢は腸での造血に関与している
ここで千島学説について少し触れておこう。

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千島学説というのは1963年に千島喜久男博士によって提唱された説で、たとえば「赤血球は様々な体細胞の母体である(赤血球一元論)」「病原体の自然発生説」「腸造血説」「獲得形質は遺伝する」などと主張していることから、当時異端視されたのはもちろん、今も学界主流派から無視され続けている。
しかし最近、千島学説の正当性裏付ける研究が相次いでいる。

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『腸内細菌叢が造血を促進する』
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線虫をストレス下で飼育したところ、生存力が向上した。その次世代をストレスのない状態で飼育したものの、親世代が獲得した生存力の向上がそのまま保たれていた。つまり、生存力の向上という獲得形質が次世代に受け継がれたことになる。
あるいは、ネズミに匂い刺激と同時に痛みを与えることを繰り返すと、匂い刺激がトリガーとなって不安反応が見られるようになる(条件付け)。このネズミから生まれた次世代に匂い刺激を与えたところ、親世代と同様、不安反応が観察された。つまり、「匂い刺激に対する恐怖」という獲得形質が次世代に受け継がれたということです。
すごく簡単な実験だけど、説得力がある。線虫で見られ、マウスでも見られたということは、恐らく人間でも同様の現象が見られるはずです。スポーツが好きな親からは運動好きの子供が生まれるし、読書好きの親の子供が本の虫になるのは、環境要因だけではないだろう。逆に、何かへの憎悪や嫌悪も受け継がれるんじゃないかな。「勉強が大の苦手で、劣等感を植え付けられた」という苦い記憶が親にあれば、子供はそういう記憶をも受け継ぎ、自然と勉強嫌いになる。遺伝学にはメンデル遺伝だけでは説明がつかない現象が極めて多いことは生物学者のあいだではよく知られているけれども、千島学説はその溝を埋めてくれるんじゃないかな。

さて、コルチゾールも4.4と低値だけど、これもワクチンの影響で説明できる。

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ワクチンにより副腎がダメージを受けた結果、副腎でのホルモン産生が低下する。
あるいは、もっとズバリ、ワクチンに含まれる水銀の曝露とチック症の発症率に関する研究がある。

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要するに、僕としては、この子の不調はすべてワクチンの副作用で説明がつくと思っています。そこで、食事の改善とともに、有機ゲルマニウムを含む複数のサプリを勧めた。
以下、その後の経過です。

10月受診時。
「チックが少し治まっています。かゆみに関しても、かさかさがマシになっている印象です。不安感も軽減しています。以前の不安を10とすると、今は3ぐらいでしょうか。
学校に行くのはまだ難しいですが、週に1回、保健室登校ならできるようになりました」
12月受診時。
「チックはほとんど出ません。出るとしても1日に1回くらいです。感情と連動していて、興奮すると出ます。日常的に出るということがなくなってきました。
学校には少し行けるようになりました。11月は週に2,3回とか。行っても1時間くらいです。それ以上は、気持ちがしんどくて耐えられず、帰ってきます。それでも、少しずつでも学校に行けるようになったことは、すばらしい進歩だと思っています」
2021年2月受診時。
「学校に週3,4回は行けるようになりました。週4回だと翌週にしんどさが持ちこしてしまうようで、週3くらいがちょうどいいようです。授業への集中力も高まってきました。
先生、いろいろサプリを出して頂いていますが、はっきり確信したことがあります。この子に一番効いているのは、間違いなく有機ゲルマニウムです
というのは、ゲルマニウムが切れたことがあったんですね。でも、「最近順調だし、まぁいいや」って飲まずにいたんです。そうすると、2,3日してまたチックが激しくなって。ひきつけみたいなひどいチックは久しぶりでした。学校に行くのもおっくうになって集中力も下がりました。
この経験から、やっぱり絶対ゲルマニウムだなって私も本人も分かりました。
体調が改善するにつれ、お父さんのことを思ってふさぎ込むこともなくなってきました。少し前に三回忌がありました。いつも命日が近付くとナーバスになるのですが、今年はずいぶん穏やかに乗り切れました」

「白血病で免疫力が弱る旦那さんへの配慮として積極的にワクチンを打ち、結果、そのワクチン接種が遠因となって、心身の不調を生じた」というのが僕の想定する作業仮説である。ただ、この仮説は「お父さんが亡くなったせいで学校に行けなくなった」という患者の解釈を否定するものではない。このあたりは、ひとまず「そうやなぁ。お父さん亡くなって寂しいなぁ」と共感的に聞いておくだけでいい。
腸内細菌叢が改善し症状が改善してゆくにつれ、心の傷も次第に消えてゆく。
そう、心の傷の背景に、体の傷が隠れていることの、何と多いこと。

【最後に】
ゲルマニウムについて、僕の本が出ました。

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https://amzn.asia/d/dkkGcaN

気になる方はご一読ください。

アサイゲルマニウムと知能

2023.4.8

アサイゲルマニウムの著効例として、以下の症例を供覧します。
2022年11月、お母さんに連れられて5歳の男の子が当院を受診しました。主訴は「#1食が細い #2多動」です。お母さんの話を聞いてみよう。
「偏食で、しかも食が細くて、体重は3歳のときから2,3kgしか増えていません。食べることへの執着が乏しいのか、食事に集中する体力自体がない感じです。
2歳から療育に通っています。発達障害とか注意欠陥多動性障害とか、はっきりした診断を受けたわけではありませんが、そういう診断をされても仕方がないとは思います」
話すお母さんの横で、本人は落ち着かずに診察室を歩き回っている。かと思えば、床にいきなり横になったり、僕のすぐそばに来てPCの画面をのぞき込んでキーボードを触ったり。
「こういう感じです。落ち着きがありません。せっかく神戸に来たので、さっきお昼にパンケーキとチョコレートを食べて、オレンジジュースを飲みました。そういう影響もあると思います。
今、この子の目を見ても、目線が合いません。血糖値が急上昇したせいでしょうか、目がトロンとして、言葉の理解力も落ちます。
保育園でも対人関係や集団生活で何かと問題があります。来年から小学校ですが、支援学級を勧められています。
でも私は、食事を改善すれば何とかなると思っています。今日は甘いものを食べた後で調子が悪いですが、この1か月食事内容を意識していて、普段はもう少し落ち着いています。本人も甘いものを食べると変になると自覚しています。もともと乳製品は好きじゃないし、パンとか麺も控えています。
便通は便秘気味。毎日出てるけど、固くてしぶってる感じです。
睡眠は寝付くのに1時間ほどかかります。
私は希望を持っています。ちゃんと食事がとれて栄養状態が改善すれば、きっとよくなると思っています。療育の先生からは、一度きっちり診断を受けて、必要であれば多動を抑える薬を使うことを勧められていますが、私としてはこんな幼い子供を薬漬けにしたくありません。一応病院とのつながりはありますが、通級を受けるために必要だからです」

食欲不振とくれば、ゲルマニウムの適応です。ゲルマを飲むとマクロファージ(貪食細胞)が活性化するんだけど、貪食細胞だけではなくて、その人自身も貪食になります(笑)癌でご飯が食べれないって人も、ゲルマ飲むと食事を食べようかなって気分になったりする。もちろん、過食になったりはしないよ。ちょうどいい感じの食欲がわくだけです。
食欲が出てくると同時に偏食も改善することが多い。多動にもゲルマが助けになるだろう。
ゲルマだけで経過観察ということでもいいけど、症状がひどいから、もうちょっといろいろしてあげたい。
CBDオイル使ったことある?ない?ああそう。じゃ使うといいよ。

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https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24739187/

これ、ジェフ・ブラッドストリート博士の論文なんだけど、彼は自閉症とエンドカンナビノイド系の関連に注目していた。自分の開発したGcMAFがなぜ自閉症に著効するのか、そのメカニズムにカンナビノイド受容体が関係していることを突き止めた。
こういう自閉症児を真に救う研究をしてしまうから、殺されてしまうわけです。
https://note.com/nakamuraclinic/n/n677517c73b57
結局のところ、小児ワクチンを何本も打っているうちに、免疫が狂ってしまう。この「免疫が狂う」ということを、もうちょっと科学の言葉で説明すると、頻回のワクチン接種によりエンドカンナビノイド系の遺伝子発現に異常をきたすということです。ブラッドストリート博士はその異常の治療に自身の開発したGcMAFを使ったわけだけど、残念ながらこれは僕の手元にないから、代わりにCBDオイルを使おう。

あと、多動にはフォスファチジルセリン(PS)もいいよ。

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PSがADHDに効くことについては、上記論文のような明確なエビデンス(系統的レビュー)がある。PSは値段も安いし、アイハーブとかで誰でも買えるから、ぜひ試すといい。1錠100㎎のを朝夕1錠ずつとかで飲むといいよ。

あと、甘いものをちょくちょく食べたり、添加物やら農薬やら現代特有の毒で体がすっかりさび付いているだろうから、毒消しとしてチャーガもオススメしたい。子供で体重も軽いから、ティースプーン1杯でいいから、うちのアブチャーガを飲んでごらん。いろんな不調が整うと思うよ。

2023年4月7日再診
お母さんの話す様子には、喜びがあふれていました。
「食欲が出て、前回受診してから1か月で体重が15kgから18kgと3kgも増えました。1か月で3kgってすごくないですか?ただ、その後の体重は横ばいです。身長は順調に伸びています。
ゲルマを飲んで30分ほどすると「おなかがすいた」って言います。ゲルマの効果を実感しました。
便通もよくなりました。バナナ状のきれいな便が出るようになりました。先生の言うように確かに便の色も黄色っぽくなって、そういう意味でもバナナみたいです(笑)
一番驚いたのは、知能指数が急上昇したことです。ちょうど前回受診する少し前、去年10月後半に発達検査をして、その結果、IQが85でした。

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IQは100が標準値で、85は境界知能です。知的障害と正常のグレーゾーンです。しかし今年2月にもう一度検査をしたところ、95でした。わずか4か月でIQが10ポイントも上がったんです。これには検査を実施した臨床心理士も驚いていましたし、私も驚きました。田中ビネー式で測定したので、これは短い期間を置いて再検査すると2回目は上がるものです。しかしその点を加味したとしても、10ポイントという大幅な増加は普通はあり得ません。
数字の評価は分かりやすいものですけど、そういうのがなくても、この子をそばで見ていれば変化は明らかです。たとえば、球面を作る立体パズルが家にあるのですが、以前はこれに見向きもしなかったのですが、今は説明書を見ながら自分で取り組んでいます。ブロックとか積み木に興味が出て、上手にできるようになりました。空間認知力が上がったようです。
あと、会話もスムーズになりました。物事に対する気付きっていうのかな、ときどき私がハッとするようなことを指摘したりします。頭の中が前よりも整理されて、集中力が高まりました。
それから、先生、支援学級ではなく、普通級に入学できました。先生はこの子の未来を変えてくれました。感謝のしようがありません」
よかった。支援学級がダメということでは決してないけれど、頭がよくなったことはすばらしいことだね。
でも僕が頑張ったわけではないですよ。食事を改善する努力とか大変だったでしょ。甘いもの我慢したり大好きなパンをやめたり。そういう苦労のおかげでよくなったんだよ。因果関係をきちんと認識しておいてね。
しかし、ゲルマがもたらす「奇跡」には、僕も毎回感動させられます。
もっとよくなると思うよ。一緒に頑張っていきましょうね。

心の傷とゲルマニウム

2023.2.25

たとえば、目の前で親がトラックでひき殺された。その子が、おもちゃのトラックで人形をひくような遊びをやっている。執拗に、延々と。周囲の人が心配して、その子を精神科に連れて来たりする。「この子、大丈夫でしょうか?」
目の前で親がトラックにはねられて死亡する。こんな衝撃的な事件って他にない。大人なら救急車を呼ぶとか何らかの抵抗ができるかもしれないけれど、子供はただ眼前に展開される惨劇を黙って見るよりほかない。しかし、やがて子供は、この出来事を乗り越えようとする。「この前は運命に逆らえなかったけど、今度こそ自分がイニシアチブをとりたい。運命をコントロールしたい」と。それでおもちゃのトラックと人形でがちゃがちゃとやっているわけです。
幼い頃に親から虐待を受けたりして幸せな子供時代を過ごせなかった人が、思春期以後、まともな恋愛ができなかったりする。虐待するヤバい男とうすうす感じながらも結婚して、予想通りさんざん殴られて危うく殺されそうな目にあった。あいだに弁護士を立てて、どうにかこうにか離婚したものの、それでもまた次にお付き合いするのも虐待男だったりする。この女性は一体どういう心理なのか?
おもちゃのトラックと人形で遊ぶ子供の心理と通じるものがある。この女性は「乗り越えよう」としているんですね。大きな不幸を経験した人は、小さな不幸の回数を増やすことで、その不幸を薄めようとする。おもちゃのトラックが人形をひく。執拗に、何度も繰り返し。それと同じように、この女性は虐待男に何度もつかまってしまう。あるいは無意識的にそういう人を選んでしまう。同じような状況に身を置いて、「今度こそ克服できるんじゃないか」という思いが深層に潜んでいる。
こういう人がうつ症状を呈して精神科に来たりするわけだけど、はたから見ていると理解不能だろう。つまらない男とばかり一緒になって「自分はなんて不幸なんだ」と愚痴っている。この場合、「もっといい人を見つけなよ」というアドバイスは無効です。この女性の行動は、世間一般的には愚かに見えるけれども、ある文脈では極めて合目的的で筋が通っている。精神科の患者で本当に支離滅裂、まったく理解できないというケースはほとんどない。論理的だから、ちゃんと話を聞けば共感できる着地点が見つかるものです。

50代女性
「子供の頃の記憶といえば、酒乱の父のこと。仕事もせずに毎晩飲み歩いていて、母に暴力をふるってた。物心ついたときからずっとそういう父を見てきて、私はずっとおびえていました。考えていたのは、二つだけ。早く大きなってこの家を出たいってことと、お母さんが苦労しないためにはどうすればいいかなってこと。
夜の10時11時になると、母がいつも言う。「今日は父ちゃん、何時ごろ帰ってくるかな」って。で、たとえば夜の1時に父が酔っ払って帰って来て、母に怒鳴る。「ラーメン作れ!」とか。要求が通らないと荒れ狂って、暴力が出る。私は布団の中で泣いて、神様か何かに祈っていました。
もちろん、周囲に助けを求めました。祖母や親戚に。でも話をはぐらかして、知らないふりをする。誰も親身になってくれなかった。父はいつもお金に困っていました。母の財布から盗んだり、私がこっそり貯めていたお年玉を持って行ったり、祖母にせびったり。
父の横暴に耐えかねて、母と一緒に家を出て、親戚の家に避難したことがあります。すると父が探しに来て、親戚を脅して私たちを連れ戻そうとする。追いかけられて叩かれました。そんなことが何度かあって、そのたびに恐怖で震えていました。
今になって思います。私の人間性の根幹はすべて、そういう地獄の幼少期に作られたんだなって。「自分でちゃんとお金を稼がないといけない」「母を安心させてあげたい」「男は信用しちゃいけない」「酒はよくない」誰に教わったわけでもありません。自分で、人生を生き抜く覚悟として、こういうことを学んだんです。
私のような子供時代を過ごした人が、思春期を迎え、異性と恋愛をするようになると、どんな恋愛をするか、先生、分かりますか?
自分で言うのもあれだけど、若い頃はもてました。それで、求愛してくる人をとことん困らせました。精神的に追い込んだり。とにかくわがままでした。いや、細かい内容は聞かないでください。先生、引いちゃうと思うので(笑)
こういうのがトラウマの影響だというのは分かります。子供のときに愛情を受けなかったせいだろうな、って。
私、看護師なんですけど、病院で若いご夫婦が幼い子供を可愛がっている。そういう『大人から優しくされる子供』を見ると、複雑な気持ちになります。私は厳しくされてばかりで、優しくされた記憶がない。私の人生は、父を避けて『母を守らなきゃ』だけだったから。子供の頃、母を見ていつももどかしく思っていました。「なぜ戦わないのか」あるいは「なぜ逃げないのか」って。
今なら分かるんですけど、母、肝炎なんです。私もそうです。恐らく産道感染で、生まれたときからのB型肝炎です。
父がことあるごとに脅して、避難してもどこまでも探して、見つかっても母は戦おうとしない。仕方なく家に帰る。働けないので、ぐったり寝てる。当時は肝炎のせいだと分かっていませんでした。「なぜこんなに寝てるんだ」と祖母からもバカにされて。母は肝炎で人生を狂わされました。
でもゲルマニウムを飲み始めたことで、奇跡が起きました。ゲルマウォーターを飲んで、すぐに効果を実感したみたいです。まず、長年の便秘が治りました。「こんなにいい便が出るのは自分の人生で初めてだ」と。基本買い物以外、外出しなくて、いつも横になって引きこもっているのですが、それが最近は前よりも積極的になってきました。「ゲートボールに行ってこようかな」なんて言い出して、以前ならこんなこと、冗談にも言わなかったから。明らかに、やる気がわいています。週に2回、整骨院に通い始めました。今までは腰痛にロキソニンと湿布だけで、ほとんど意味がなかったのですが、かといって、根本的な治療に取り組む意欲なんてなかった。でも、整骨院に行って、「インナーマッスルを鍛える」とか言ってます。
私は若くして結婚しましたが、失敗して、5年前に家に戻りました。子供もいません。私としては、まず母に幸せになって欲しい。70代ですが、これから自分の人生を満喫して欲しい。そういう母を見ることで、私も希望が持てると思う。
私もゲルマニウムを飲み始めて、人生に対して前向きになりました。これまでの抑圧とかつらい記憶、当然ありますよ。消えることはありません。でも、「それはそれとして、こだわっても仕方ないな」、というもう一人の自分が出てきた感じです。「新しいことをやろうよ。楽しいことを増やそうよ」って、本当にそういう気分なんです」

トラウマに効くサプリ、っていくつかあると思っています。まず、ナイアシン。拙訳『オーソモレキュラー医学入門』に、こんなエピソードがある。若い頃日本軍の捕虜になった白人男性。そのトラウマのせいで、戦争が終わって何十年もまともに生活できていなかったけれども、ナイアシンを飲み始めてから普通の生活が送れるようになった。
あと、アサイゲルマニウムがトラウマに効くことについては、何例か経験していて、過去記事でも紹介したことがある。
誰かを憎みながら人生を生きるとすれば、こんなきついことってない。「あいつのせいで俺の人生はむちゃくちゃになった。一生許さない」みたいな感情って最悪です。怒りは、その人の心身をむしばむ。誰かを恨みながら幸せになるって絶対にあり得ない(竹中直人のネタで「笑いながら怒る」っていうのがあったけど(笑))。
憎悪とか怒りは、その感情を抱える人にとってもきついはずなんです。できれば、手放したい。許したい。受け入れたい。ゲルマニウムは、そういう過去のトラウマを解消する手助けになります。エビデンスはありません。あくまで僕の臨床経験(つまり患者の声)から言っているだけですが。

【参考】だめんず・うぉ~か~10(倉田真由美著)

 

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